大匙屋

健康第一

すすめ、カロリーナ。ホイップカット  


■すすめ、カロリーナ。 http://www.otsuka.co.jp/cmt/calo-lina/

8592018006018_05032bc02.gif
8592018006018_05032bc01.gif

ホイップ・パン (Whip Pan)
ホイップとは鞭 (ムチ)のことです。ムチを打つようにカメラを高速で振って、不鮮明でぼやけた像を拾って時間や距離の経過を表現するのがホイップパン。以前、スウィッシュパンというのを紹介しましたが、同じものですね。
このホイップパンをつなぎに使用した場面遷移(トランジション)のカットを「ホイップカット」と呼んだりします。

演出テクニックとしてとくべつ新しいものではありません。例えば有名なのは↓のモンローの映画


■お熱いのがお好き (1959) ビリー・ワイルダー監督

非常にめまぐるしく、また情熱的でもあり映画を見ている人を緩急で飽きさせない演出ですよね。
他にはわりと最近・・・でもないですが2007年のエドガー・ライト監督「ホットファズ」の冒頭を見てみましょう


■ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン! (2007) OP

サイモン・ペグ扮するエリート警察官の優秀さをスピーディに紹介する冒頭シークエンス
ホイップパンやリヴィルフレームにバットを振るようなSEが入ってるのがいいですね。
この小気味よいテンポの演出は映画やCMなどでかなりパクられているのでわりとよく見かけると思いますよ



8592018006018_050320250.jpg

「すすめ、カロリーナ」に話を戻しますが先日発表された本編これ良くできてるなあと思いました。
ポーランドから来日して女流棋士になったカロリーナ・ステチェンスカさんを主役にしたショートアニメ。監督は同じくポーランド人のマテウシュ・ウルバノヴィチさん、この方はコミックスウェーブフィルム所属なのかな。新海さんのお弟子さんで本職は美監さん


8592018006018_05032bc03.gif


上の飛行機のホイップカットから連続するドリーショットですが、これもちょっと面白いです。
ドリー横移動するカメラがフォローしてる人物が途中からZ軸にはけていく、これ映画ではデプスドリー(depth dolly)と言ったりするんですが行き交う人並みとフォーカスする人物のコントラストで奥行感を作るっていうテクニック、あまり日本人のコンテマンはこういう演出をしない。コンテはマテウシュ監督が切ってると思いますが外国出身の方ならではの感性かもしれない。本編、マッチの使い方もすごくいい


スポンサーサイト

category: アニメ

tb: 0   cm: 0

2018冬アニメ グランクレスト戦記  

■グランクレスト戦記  http://grancrest-anime.jp/

8582018006009_030330420.jpg8582018006009_030080230.jpg


ヴィラール・コンスタンスとは一体何だったのか、何がしたかったのか、という疑問をずっと抱えながら見てきたんですけど、第20話「三勢力会戦」にてそれがほぼ理解できた感じです。第20話のお話自体はヴィラールとはほぼ無関係なんですけど。


8582018006009_030540420.jpg8582018006008_130410000.jpg


そもそもヴィラールは自分の美学優先だけど結果として皇帝になるならなってもいい、というスタンスだった。(#05)

#08
8582018006009_030480040.jpg8582018006009_030450120.jpg

しかし第08話「会議は踊る」 連合の会議の席上にてアレクシス王子に連合盟主に推挙されるとこれを辞退。
「私の負けだ」という不可解な言葉を残す。

連合はアレクシス王子の意向に沿う対話路線を継続し、ヴィラールもシルーカの助言を排してアレクシスへの忠義を貫く。
ここは物語の潮目のひとつで、このヴィラールの転向がミルザー・クーチェスの裏切りを招き、マリーネ・クライシェは股を開き、連合は一転して窮地に立たされる。ヴィラールはマルグレットを道連れに壮絶な最期を遂げ、視聴者は眼福の田中宏紀作画を得てけっきょくアルトゥークは滅びた。

要するにヴィラールが盟主になってりゃ連合は戦争に勝ってたわけです。
だからヴィラールは一体何をしたかったのかという話になる。

#20
8582018006009_030190520.jpg8582018006009_030200030.jpg8582018006009_030200240.jpg


その、ヴィラールの目的が明らかになるのが20話「三勢力会戦」
#11にて本人の口から語られたヴィラールと母親との確執が、そのままマリーネ姫の真実に重なる。
ヴィラールは、幼少時に母親が自分を遠ざけたのは母の愛だったと後になって気づいた、その経験から女性とはそういうものなのだという理解があって、マリーネがアレクシスを遠ざけた理由も同じだと推知していたものと思われる。

08話の時点、あの連合の会議上で盟主を拝命すれば強硬路線によって同盟に勝つことはできた。しかし戦争に勝利しても魔法士協会は滅びないし、愛し合う二人・マリーネとアレクシスが結ばれる未来も訪れない。そんな未来はヴィラールの美学にまったく反しているわけです。これが「私の負けだ」という言葉の意味でしょうね。


8582018006010_110440170.jpg

愛し合う二人は結ばれるべき、と口では言いながらシルーカをテオから取り上げようとしたりマルグレットを定年を理由に解雇したりと自分では何一つ体現してこなかったヴィラールだったが、最後に信念を貫く。
たとえ周囲に迷惑であろうと、国が滅びようとも、愛し合う二人が手を放しちゃいけない。そこに愛も希望もない、ただ正しいだけの世界を目指してはいけない。それがヴィラールの、アレクシス(というより世界全体)に対するメッセージであり、すべてを失ってもシルーカを手放さなかったテオからヴィラールが学び取った、新しい世界を作るための真実でもある。

「グランクレスト戦記」は脚本演出の面で拙速というか雑さが目立つんですけど、このヴィラールのあり方・滅び方は美しいなと思いました。物語の中で、目先に捉われず周囲に媚びず、ずっと先を見通している人というのはやっぱり記憶にも残ります。

残念ながら#09のシルーカにはそこまで先が見えてなくて、確実に戦争に勝つための進言を一方的に袖にされ配置まで変えられて落ち込むわけだけれど、20話を経たこの経験は彼女の大きな糧となったはずです。
戦争に決着がついてあとは魔法士協会を倒すだけなんで、実質この20話がクライマックスでしょう。



8582018006008_130410100.jpg


おそらくですが#04においてアウベスト・メレテスがシルーカの同盟入りを拒絶するのもそれなりに見通しがあってのことでしょう。
アウベストはシルーカが仲間になると同盟が勝ち過ぎてしまう、あるいはマリーネ姫を止める勢力がいなくなってしまうと考えたのはないか。それは長い目で見ればマリーネの結婚にもシルーカの未来にも繋がらない。つまりアウベストはヴィラールの予測と同じように世界の行く末を見ている人、と言えるかもしれない。
多分アウベストとアイシェラの関係については最終話までに何らかのフォローがあるはずです。

#17
8582018006009_030540440.jpg8582018006009_030540460.jpg

クロ―ヴィス王。新時代への恐怖を口にする。この人はある意味でミルザーの代弁者だった。
若輩テオに対するミルザーの謎のこだわり、執着、畏怖といった部分がクローヴィス王の独白によって補完されている。この作品はこういうスキームをわりとあちこちで使ってくる。

category: アニメ

tb: 0   cm: 0

ヲタ恋OPタット  






TikTokを意識したアスペクト比に平易でありつつわりと本格的なハンドスタイル/コラボレーションタット。ソロ回しのダンス作画はよくあるけどこういうカップルによるダンスはあんまり見たことがなく新鮮です。
OP監督はヤマデロイドの堀内隆さん、振り付けは「義井翔太」とクレジットされてますが義井翔大さんのことでしょうね。三浦大知さんのダンス・ブレーンですね。
これロトスコには見えないけど、ビデオを見ながら描いたのかな。作画良いですね。ヒットだウエーブだみたいな筋肉質な踊りじゃなくて、素人っぽく作ってあるところが上手い。タットわりと世界レベルのダンサーや振付師が日本にはたくさんいるんで、アニメへの導入ももっと増えてほしいな。見栄えもいいですしね。


8562018005019_14012bc13.gif

■ヲタクに恋は難しい (2018)  http://wotakoi-anime.com/

可愛くて楽しい作品だと思うけど、衣装が毎回同じなのが萎える。まあデザインにもお金掛かるし、仕方ないんでしょうけど。




category: アニメ

tb: 0   cm: 0