大匙屋

健康第一

2017冬アニメ ハンドシェイカー  

とりあえず配色の話から。


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日常、研究室。緑と紫。光源に近い方に緑を置いて紫をカゲ色として使用(逆になってるところもある。)
同じ色調=トーンで統一(ドミナントトーン)

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※ちな背景に飾ってある絵は劇伴に使用されてる「GOON TRAX (グーン・トラックス)」レーベルの各ジャケ写だそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=F8kKLGO8_Cw
音楽はあちこちで高評価を聞きますね。こういうジャンル何ていうんだ。ニューエイジ?


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バトルフィールド 敵味方を問わず青・紫ベース、コントラスト重視、ナチュラルハーモニー



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回想シーケンスはオレンジ、セピア系を使用これも基本的。


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昼間の外風景、植栽など緑は緑として表現される。日常慣れ親しんでいる色彩調和から大きく逸脱できないためか、緑を手掛かりに配色していってる感じですかね。研究室で紫をカゲに使用するのも、単に補色で対照性がきわだつからという理由でいいんだろうか?
なんかもっと具体的な意図がある気がするんですが、思いつかない。どういう発想でこの色彩が組み立てられていったのか。


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■K RETURN OF KINGS (2015)

「K」では各クランの色をそのまま勢力関係として表現していた。これはわかりやすかった。

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■ステップ・アップ2 ザ・ストリート (2008)

ちなみにこれが「K」のカラーリング元ネタと思われる映画ステップ・アップ2


「ハンドシェイカー」もこの延長線にありつつ、ペイルトーンやグレイッシュトーンといった淡い色調でまとめていてやはりどこか違う。「K」に比べてさらにきめ細かく配色してあるように見える。
そもそもなんで「光源に緑色」なんだろう?と

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■ブリューゲル「バベルの塔」(1563年)

でまあ無理やり考えたんですけど、「バベルの啓示」やら「ジグラート」やら「ニムロデ」が重要キーワードなんで、このへんもアリかな。聖書ネタを散りばめていながら、美術設定の段階でこの絵を意識しないとは考えにくい。なのでハンドシェイカーの緑色はここから来てるんじゃないかなと思う。まあ全然違うかもしれないですけど。

ところでこの絵の左下にいるのが神に反逆したバビロニアのニムロデ王です。


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ゴーハンズのカラーグレーディングって独自の作風を際立たせる効果があるのは勿論だけど、ぶっちゃけると仕上と特効の省力化が最大のメリットだと思いますわ。キャラクターは目と髪を除きハイライトとカゲのフラットな塗り、プロップやCG美術等も色味によって馴染ませてるようだし、作画は終盤には息切れしていた。闇雲に動きまくるのでさすがに無理もない。今回も撮影さんはめっちゃ頑張ってた。

僕は撮影領域や色彩ばかり見てました。退屈しなかったなあ。物語のほうはまあ、いろいろと惜しい。





■ハンドシェイカー http://project-hs.net/

「つないだ手を離せば死ぬ。負ければ死ぬ」――悪夢のような宿命を背負う少女・コヨリ。期せずして彼女のパートナーに選ばれた高校生タヅナは、啓示を受けて「ハンドシェイカー」となり、異空間ジグラートでの、敗北を許されない戦闘にその身を投じていく。コヨリの手を握ったまま、コヨリを護るため、彼女に呪いを掛けた「神」に反逆するために。

というような話でした。


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物語はバトルがメイン、問題解決もすべてバトル、01~08話まですべての内容は09話のためにある。そんな構成です。なのでバトルが魅力的であってほしいのですが、まあ名物のカメラワークは素晴らしく見ごたえがあるものの、もうちょっとバトル自体が内容的に面白ければ成功しただろうにという感じです。

視聴者が見たいのはタヅナと覚醒したコヨリのペアがいかに圧倒的かという部分では? 09話の内容をもう少し前倒して、二人がそれまでとはレベルの違う戦いを見せるエピソードが必要だったと思う。
そういえばOPには出ていたのに本編には出てこなかったペアがいましたね。何だったんだあれ。


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追い込まれてからの大逆転とか、痛恨ミスで自滅とか、山場や局面の変化といった緩急がないし、アイデアもない。そもそも立ちはだかる敵が手強くない。ワーワーボコボコで淡々としている。

「K」の、とりわけ杉田芳忠戦などでも思ったことですが、演出家としての鈴木信吾さんはアクションには興味あるけどバトル自体にはあまり興味がない方なんじゃないですかね。もしくは、戦いがもたらす感動みたいなものを一切信用してない、根っから日常ドラマの人なのかもしれない。勝った方がなぜ勝てたのか、敗者にどんな落ち度があったのか、見ていても全然わからないことが多い。これは演出家の本質の部分によるところなんじゃないか。

「ハンドシェイカー」に関しては金澤洪充さんのカラーが色濃く出てるはずですが、おそらくGoHandsはみんなで知恵を出し合って、物語を練りに練っているはずです。練った結果として昨今の視聴者に受けなそうなストレス要素が徹底排除され、妙に毒気の薄いものが出来上がってしまったように見える。ストレスはたまらないけど、カタルシスも弱い。

GoHandsはバトル物やらずにプリラバみたいなものをもっとやるべきだと思う次第ですよ。
ちょっと流れを変えたほうがいい。余計なお世話ですけど。





#02
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category: アニメ

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2017冬アニメ けものフレンズ  

拾い画像
■けものフレンズ http://kemono-friends.jp/


いやー終わりましたね。僕はツイッター界隈みたいにそこまで絶賛するほどじゃない、と正直思いましたが、最後まで楽しく拝見しました。こういう今までと毛並みの違うものが受けたというのが今回妙にうれしかったです。


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これも時折回ってきてた噂話だけど、こういう話にこの作品の置かれた文脈が滲み出てる。
スタッフ少ないとか、低予算とか、ゲームが失敗してアニメも期待薄だったとか、そこからの逆転ホームランだったとか。そういった話は本来、作品自体の評価とは直接無関係なんだけど、作品が「愛される理由」にはなっている。

「けもフレ」はこの「愛される理由」に恵まれた作品だった。上記の他にも、つたなくて気をもむ水準のローポリゴンだったり、平面的なレイアウトのじれったさであったり、主演の子が棒読みの新人声優であったり、やたらお絵描きに向いてそうな特徴的キャラデザインであったり。子供の一人歩きやアイドル育成企画的な、見てる方が浮足立つような、口さがない連中にはきっと攻撃されるだろうから自分は応援してやりたいとさえ思わせる、ついついこぞって欠点には目を瞑り良いトコ探しをしてしまう、そこに奸計のない偶発的なバズる仕掛けがうまく機能してた気がする。
要するにSNS全盛時代の要求に理想的な形で適合した事例だったんじゃないかな。





#12
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サーバルやかばんちゃんが無事だったのは何故か、かばんちゃんが髪の毛にならなかった理由は何かといった話を某所でしたんですが、結論は「よくわかってないことが多いから」になりました。

サンドスター関連の現象はわからないことが多い、サンドスターも一種類ではないという話であるし、セルリアンに喰われたフレンズのその後も複数ケース、記憶消去だったり動物化であったり必ずしも一定しないということで、サーバルやかばんちゃんが大事にならなかったのも個別にそういうケースだったんだという話に。そんなんでいいのかという気もしなくもないですが、もともとゆるい話ですしね。みんなハッピーなんだからそれでも良いのではないでしょうか。




#10
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・10話でサーバルが泣いた理由
これは投げましたね。野中サーバルの行方に関連してるはずですが。もったいなかったね。


#11
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・11話でカチコチに硬かった黒セルリアンの体内にかばんちゃんが水のように飛び込めた理由
投げましたね。まあ、おかげでサーバルが助かったから、いいんじゃないでしょうか。


#04
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・「過去の異変」関連
これも当事者が不在ということで、現在のステージではやはり何もわからない。何かと注目を浴びた「不穏」というキーワードをもたらす重要な要素だったので、これ関連の詳細まで12話以内にきっちり仕込めたなら、この作品は名を残す傑作たりえたかもしれないとは思う。11話までを彩った不穏要素やSFマインドは12話では霧消していた。





#12
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ああ最後は「忖度」なんだと思った(昨今流行りの)。この期に及んでさえ、一緒に来てくれとサーバルに言えないものなのかなと。
そもそもヒトとわかった時点でかばんちゃんの旅の目的は果たされた、海の向こうを見に行きたい動機が少し弱い。でも人間はそういうものであってほしいよね。常に新しい何かを探しに行く存在でありたい。
野中サーバル関連との絡みで、サーバルのほうにもかばんちゃんと一緒に旅をする目的を与えてやればよかったのかもしれない。


かばんちゃんは自分のせいでサーバルが危険な目にあったことに強い負い目を感じていたわけですね。そしてサーバルは、そのせいでかばんちゃんが一緒に来てとは絶対に言わないだろうと踏んでいたから、ひと芝居打ったうえで勝手について行くという選択をした、という風に見える。#01のラストを踏まえているので。

二人は出会ったこと自体が奇跡であるべきなんですよ。だから別れのシーンで二人の関係がバランスを崩したように見え、コレで良いのかと思ったりしたんだけど、よく考えたらこれで良かった。11話の自己犠牲を美化しがちな誤解も、12話の結末のひねりによって回避されている。あのやり方ではたどり着けない、どんな苦楽も分かち合える関係を二人が構築するのはこれから、ということなんでしょう。
これもこの世界に残されたひとつの希望ですね。「冒険の旅は続くよ」っていう。


category: アニメ

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けものフレンズ#09 謎のカット割  

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(1)雪道でバスがスタック
(2)ボスがしばしの思考
(3)ボス「ちょっと待ってね」と言い残し、付近のロッカーへ向かう
(4)バスのタイヤにクローラーが装着されている
(5)発車

このカット割りで、通じるから驚きます。こんなのアリなのかと思います。
唐突に出現するロッカーが何なのかも説明がないし、クローラを装着してる表現も何もない。余計な説明どころか、必要なはずの説明も一切ないのに、何が起きているのかは大よそでわかる。4コマ漫画のコマ割りをそのままアニメにしたようなシンプルさです。
前振りの芝居を受けるための芝居が省略されていて、その一方でリズム(*)が生まれている。

(*)ボスの思考のカットと、跳ねてロッカーに近づいていくカットが同じ秒数。クローラーが装着されたカット(縦パン)と、車体が動き出すカット(横SL)が同じ秒数など



これと類似ケースが02話に。こっちは芝居を起こす部分が省略されて、トランジションに合わせて音声だけが流れ、それを受ける芝居のカットだけで進行する。省エネコンテと言えばそれまでだけど、この作品独特のリズムはここにも見られる気がする。

#02
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ここでも、音声のみのカットの秒数と、芝居のカットの秒数はそれぞれ同じ長さに揃えられている。




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■けものフレンズ http://kemono-friends.jp/


category: アニメ

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2017冬アニメ 龍の歯医者  

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■龍の歯医者 http://www.nhk.or.jp/anime/ryu/

古の契約により巨龍が国家を守護し人が龍の世話をする異世界。新米「龍の歯医者」として充実した日々を送っていた野ノ子(ののこ)は、ある日龍に選ばれヨミガエリとして復活した敵国の少年を拾う。凶兆とされる現象だが、先輩・悟堂は蘇った少年ベルを新たな歯医者として育てるよう野乃子に命じる。

というような話でした。
ひじょうに独創的な設定の物語で、「人が死んだら龍の歯を通っていく」等よく意味が分からず消化不良な部分もあるのですが、労働者たちは明朗で生命力にあふれ、作画も美術も美しく凝っていて魅力的な作品でありました。ジジババの出てこないジブリ風近代ファンタジーといった趣でしょうか。引き気味のカメラが比較的多い。エンディングで流れてくるキラ星のような有名アニメーターの数々と、多人数に及ぶCGスタッフのクレジットから、それなりの短期間で人海戦術によって達成された力業であることが想像できます。


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作画、良いところいっぱいありましたけど僕はここが好きだったかな
手指、ナイフの残像と、次カットで右から入って来る刃先。難解なカット割りだけどかっこいい。

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あとこの拳銃とか指とか





最重要シーンは後編、龍の歯回収の翌日ベルが同行を拒否するシーン。

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ここはベル君が野乃子に甘えるシーンですね。僕は傷ついてるんだから優しくしてよ。あわよくば一緒にばっくれようよ。
拒否されるのもわかってるから蹴りを警戒するんだけど、スルーされてさらに傷つく。可愛い。僕は萌え死ぬかと思いました。

心の底から何かを求めて、そして与えられた、勝ち取ったという経験がないベル君には、野乃子たちがただ無為に死を待っている人たちに見えてしまう。


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ベル君には、なぜ野乃子がそこまで無茶をするのか理解できない。ここでは死なないと知っているから何でもできるのか?実はそういうことではない、というのがベル君にもわかってくる。そこで死のうが死ぬまいが、野乃子はいつもこんな調子で無茶をやるわけです。たとえ理不尽な宿命を背負わされているとしても、彼女は常に全力で生きている。愚かな主人の命令で沼に飛び込まされた馬と同じ。その姿を、生命力に満ち溢れた、気高く美しいものとベル君は記憶している。
ベル君は自分がなぜ龍に選ばれたのかはまったくわからないけれど、野乃子を見ているうちに、自分の人生を自分の手で意味のあるものにしたいと考えるようになった。

つまりこの作品が言っているのはこういうこと


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つまり龍の歯医者とはジョージ秋山先生





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ブランコ。数々の謎が解明されず納得がいかんという意見は至極もっとも。
しかしまあ、解明されようがされまいが、結局この男を倒さないと話が終わらない。宇宙人が攻めてきたら、とりあえず先に倒してしまわないと地球が危ない。なぜ攻めてきたのか、どうやって宇宙を飛んできたのかなど探っている場合ではないかもしれない。
事後に解釈の余地が残っていれば続編に色気も出せるわけで、僕はまあどっちでもいいかなと思ってます。


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より重要なのはここです。ベル君は最後の最後まで目を背けなかった。自分の選択の結果を冷静に見届けた。ベル君の勝利です。どんな超能力を持っていようと、謎を秘めていようと、結局のところブランコはベル君に負けた。勝敗が決した以上、敗者のことなんかどうでもいいんですよ。歯医者だけに。





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終盤のカラコレは良いなあと思って見ていました。これは元ネタっていうか何からインスピレーションを受けて作られてるのか興味があるなあ。ちょっと思いつかないけど
例えばこれかな? 関係ないか。

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虫歯菌ドバーのシーンはアニメ作る人なら誰しもやりたがるアポカリプス(*1)なんだけど、ここで流れる楽曲は荘厳な声楽曲で前のシーンから同じ曲をかぶせっ放しなのが意外でした。あれはあれで良い曲だけど、心なしか音量も抑え気味だった。音響は庵野さんが担当されてる、ならば虫歯菌ドバーの瞬間、バッハのトッカータとかを使って派手な演出をしそうなものです。庵野秀明ですから。
そうしなかったということは――あのアポカリプスをCGで、絵の力だけで観客を説得してみせろと彼は言いたかったのかもしれない。あるいは、庵野秀明も歳を取ったということなのかもしれない。



(*1)後日追記:「カタストロフ」と書こうとして「アポカリプス」と書いてしまったらしい。そのままにしておく。

category: アニメ

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2017冬アニメ 小林さんちのメイドラゴン  

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小林さんちのメイドラゴン http://maidragon.jp/

この作品で最初に目を引いたのは主役トールの髪ハイライトがキミドリ色である点です。
オレンジ髪はアニメには割とよくある、しかしそのハイライトは同じ色相で明度だけ上げるか近似色でまとめるケースが大半です。使ったとしても黄色くらいで、キミドリまでずらしてしまうケースは稀です。過去には高坂桐乃くらいだと思う。
淡いオレンジや黄色でもよいはずなのに、なぜトールのハイライトはキミドリになったのか?この色指定には意図があるはずです。

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キャプチャー画像だとシーンによって色変えがあるので公式サイトの画像から抽出した色情報。といっても正確な設定は当然ながら公式資料を見ない限りわからない。この画像では毛先のグラデーションは省略されてるようですね。
ハイライトに使用されてる#FCFDA1は色相が60度、RGBでの値は、Redが「252」Greenが「253」Blueが「161」。純色の黄色より若干青みがかった、薄いキミドリといったところでしょうか。
オレンジ色の補色(心理補色残像)のために、継時対比によって余計にキミドリに見えてしまう、という事もあり得るかもしれない。


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瞳の部分には明度が下がってよりキミドリがかった黄色が使用されてる

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ハイライトも瞳もただの普通の黄色に見えるぞ、という方には微妙な話になってしまって申し訳ないです。
ちなみに純色の黄色はこれ

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ヒロイン格である小林のハイライトは髪から色相が5度ほどズレて明度が上がっているが、ほぼ同系統の色といえる。オレンジとキミドリで別色指定されているトールとはアプローチが違う。常識的一般人で地味キャラな小林と破天荒な異世界ドラゴンとでは差別化が図られるのは当然としても、この差はなんだろう。

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まあ正確なところは監督か色指定さんの証言がない限り明らかにはならないわけですが、ある程度想像で考えることはできます。
「日常物アニメ」は厨二物やバトル物の類とは違って背景/美術に明暗のコントラストをあまり使わず、色彩豊かで淡い色使いを多用し穏和で温かい雰囲気を作りますね。
でも明暗のコントラストを使わない画面はぼんやりとしてどこか印象の薄いものになってしまう。そこで便利なのがティール&オレンジ、色彩によるコントラストです。この作品にも頻繁に登場します。


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ここでトールのオレンジの髪色が一番「映えない」シーンは、オレンジ色の背景・美術のシーンです。
照明を徹底的に使い分けてキャラの色変えも頻繁にするタイプの作品ではないので、オレンジや茶色の背景・プロップに重なってもトールの髪の色が溶け込まず画面にメリハリがつくように、髪ハイライトがオレンジとは別系統の、類似色の黄より青みがかったキミドリ色に指定されてるのではないですかね。


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コントラストといえば、第02話のカンナとトールの歩廊シーン一連はじつに美しかった

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あと07話のこのカットも

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category: アニメ

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