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聞かせてもらうぞこの世界の謎を

ガンガンJOKER 2020年9月号表紙  

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川谷康久さんと言えば昨夏、漫画雑誌・月刊ガンガンJOKER 2020年9月号の表紙デザインが印象に残ったので書き記しておきたい。連載作品「履いてください、鷹峰さん」を前面に推したコレ賭けの表紙は同作ヒロイン鷹峰さんの顔以外を単色のテキストエレメントで埋め尽くすインパクト重視の大胆構成。

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青い空をバックに黄色のエレメント。青と黄色は補色関係にある「補色色相配色(別名:ダイアード、コンプリメンタリー配色)」、明度差もタテに最大。フォントは筑紫Cオールド明朝。ウェイトの大きい下段の明度を心持ち上げているように見える。

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雑誌や本の表紙でもポスターでも映像作品のタイトルでもなんでもそうだけど、広告デザインの事実上唯一のルールは「明度差を作る」ということに尽きる。明るい背景には暗い文字を、暗い背景には明るい文字を。明度差があるとバランスが取れ明快な配色となり、明度差がないと文字が見づらくなって観客にフラストレーションを与えてしまう。

冒頭の表紙デザインはノイズが多い割に情報量が少なく雑誌の表紙としては定石であり得ないものに見えるが、合理的な配色とウェイトのバランス、総合的な完成度に加え、要するにWEB上で小さなサムネイルとして見た場合にどれだけ人の目に留まるかという点が考慮されている。

川谷康久さんによる同様のスキームは同誌2017年10月号でも試行されているが、こちらは新連載の学園スリラー「遺書、公開」が推されている関係で爽やかさとは距離があり重苦しい印象を与えた。フォントはド定番の見出ゴMB31。

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「履いてください鷹峰さん」は「賭ケグルイ」以降数年間大きなヒットに恵まれない「月刊ガンガンJOKER」誌がいま一番育てたい<捻りがあってちょっとエッチな青春コメディ> 
雑誌らしくないデザインに「抜ける」「青い空」「太陽」「私」という爽やかな印象の文言が目に入り、よく見ると肌にかぶって「パンツ」という文字が見て取れる。青と黄色と女の体のサムネイル、何か書いてある、目を止めてよく見ると「パンツ」。見るほどに計算された戦略的デザイン。



「川谷デザイン」による「月刊ガンガンJOKER」表紙デザインは北米サイトComicVineにてまとめて見られる
https://comicvine.gamespot.com/gangan-joker/4050-70569/

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category: アニメ

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