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2018冬アニメ グランクレスト戦記  

■グランクレスト戦記  http://grancrest-anime.jp/

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ヴィラール・コンスタンスとは一体何だったのか、何がしたかったのか、という疑問をずっと抱えながら見てきたんですけど、第20話「三勢力会戦」にてそれがほぼ理解できた感じです。第20話のお話自体はヴィラールとはほぼ無関係なんですけど。


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そもそもヴィラールは自分の美学優先だけど結果として皇帝になるならなってもいい、というスタンスだった。(#05)

#08
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しかし第08話「会議は踊る」 連合の会議の席上にてアレクシス王子に連合盟主に推挙されるとこれを辞退。
「私の負けだ」という不可解な言葉を残す。

連合はアレクシス王子の意向に沿う対話路線を継続し、ヴィラールもシルーカの助言を排してアレクシスへの忠義を貫く。
ここは物語の潮目のひとつで、このヴィラールの転向がミルザー・クーチェスの裏切りを招き、マリーネ・クライシェは股を開き、連合は一転して窮地に立たされる。ヴィラールはマルグレットを道連れに壮絶な最期を遂げ、視聴者は眼福の田中宏紀作画を得てけっきょくアルトゥークは滅びた。

要するにヴィラールが盟主になってりゃ連合は戦争に勝ってたわけです。
だからヴィラールは一体何をしたかったのかという話になる。

#20
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その、ヴィラールの目的が明らかになるのが20話「三勢力会戦」
#11にて本人の口から語られたヴィラールと母親との確執が、そのままマリーネ姫の真実に重なる。
ヴィラールは、幼少時に母親が自分を遠ざけたのは母の愛だったと後になって気づいた、その経験から女性とはそういうものなのだという理解があって、マリーネがアレクシスを遠ざけた理由も同じだと推知していたものと思われる。

08話の時点、あの連合の会議上で盟主を拝命すれば強硬路線によって同盟に勝つことはできた。しかし戦争に勝利しても魔法士協会は滅びないし、愛し合う二人・マリーネとアレクシスが結ばれる未来も訪れない。そんな未来はヴィラールの美学にまったく反しているわけです。これが「私の負けだ」という言葉の意味でしょうね。


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愛し合う二人は結ばれるべき、と口では言いながらシルーカをテオから取り上げようとしたりマルグレットを定年を理由に解雇したりと自分では何一つ体現してこなかったヴィラールだったが、最後に信念を貫く。
たとえ周囲に迷惑であろうと、国が滅びようとも、愛し合う二人が手を放しちゃいけない。そこに愛も希望もない、ただ正しいだけの世界を目指してはいけない。それがヴィラールの、アレクシス(というより世界全体)に対するメッセージであり、すべてを失ってもシルーカを手放さなかったテオからヴィラールが学び取った、新しい世界を作るための真実でもある。

「グランクレスト戦記」は脚本演出の面で拙速というか雑さが目立つんですけど、このヴィラールのあり方・滅び方は美しいなと思いました。物語の中で、目先に捉われず周囲に媚びず、ずっと先を見通している人というのはやっぱり記憶にも残ります。

残念ながら#09のシルーカにはそこまで先が見えてなくて、確実に戦争に勝つための進言を一方的に袖にされ配置まで変えられて落ち込むわけだけれど、20話を経たこの経験は彼女の大きな糧となったはずです。
戦争に決着がついてあとは魔法士協会を倒すだけなんで、実質この20話がクライマックスでしょう。



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おそらくですが#04においてアウベスト・メレテスがシルーカの同盟入りを拒絶するのもそれなりに見通しがあってのことでしょう。
アウベストはシルーカが仲間になると同盟が勝ち過ぎてしまう、あるいはマリーネ姫を止める勢力がいなくなってしまうと考えたのはないか。それは長い目で見ればマリーネの結婚にもシルーカの未来にも繋がらない。つまりアウベストはヴィラールの予測と同じように世界の行く末を見ている人、と言えるかもしれない。
多分アウベストとアイシェラの関係については最終話までに何らかのフォローがあるはずです。

#17
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クロ―ヴィス王。新時代への恐怖を口にする。この人はある意味でミルザーの代弁者だった。
若輩テオに対するミルザーの謎のこだわり、執着、畏怖といった部分がクローヴィス王の独白によって補完されている。この作品はこういうスキームをわりとあちこちで使ってくる。

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category: アニメ

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