大匙屋

健康第一

ブルー&オレンジのカラーグレーディング  

8182017001027_010510210.jpg
■幼女戦記 http://youjo-senki.jp/ 2017

巨大で特徴的な目のデザインや、アンバランスなほどでかい頭部は幼女っぽさを強調するためと思われます。
ふつうに制服や軍服を着せると、背が低くても大人っぽく見えてしまいますからね。

物語は大筋で昨今流行りの転生モノのようですが、原作者の方がハーツオブアイアンの重度マニアらしく、戦略的な面白さなども加味されるようなので今後の展開に期待しております。
ただ残念ですが「チタイ戦闘」「チタイ防御」という語句は重要なのに一般の人には通じないでしょう。

ところで、僕が面白いなあと思って見てるのは青とオレンジの使い方です。

8182017001027_010530280.jpg8182017001027_020030280.jpg8182017001027_020400030.jpg8182017001027_020000180.jpg
8182017001027_020270330.jpg8182017001027_020220450.jpg


綺麗ですよね、青。あとオレンジ。いろんなところに茶色が配置されてますね。青とオレンジで補色関係、ダイアード・コンプリメント。夕焼けの絵がキレイなのはまあ普通のことなんですが、茶色も色相上でオレンジの仲間です。オレンジ色の明度と彩度を落としていくと茶色になります。


8182017001027_020400032.gifmunsell-color-system.gif



室内やキャンプ地など、ランプや焚火はともかく薄暗い場所でオレンジや茶色が綺麗に発色することは普通はないですよね。茶色との補色関係によって青が映え、映えた青によって肌の色のオレンジが映える。2010年あたりからハリウッドで大流行してるブルー&オレンジ(またはティール&オレンジ)というカラーグレーディングがここ数年日本アニメにも本格的に浸透してきてる感じかなと思ってるんですが、実際どうなんでしょう。






順を追って説明すると、昔は「カラコレ」(カラーコレクション)という言葉がありました。「色補正」のことです。簡単に言うと、撮影した映画のフィルムの色味を変える手作業ですね。昼間に撮影した映像を夜の色味に変更したり、想像はつくと思います。
これが最近になってデジタル編集の時代になり、できることの幅が広がりました。ピンポイントで一部の色を変調したり、天候や光源に関わらず全体のトーンを統一したり、映像素材についたあらゆる色を自在にマネジメントできるようになった、これが今日ではカラーグレーディングと呼ばれます。

映画やドラマに一番使われる色はなにか?――これはもう、人間の、俳優の肌の色ですよね。つまり肌色、オレンジ色、茶色などです。では、この肌の色が一番映える背景の色は?とくれば、これはオレンジの補色である青になる。じゃあもう、青とオレンジばっかで映画作っちゃえばいんじゃね? というシンプルな発想がハリウッドに爆誕し、これが流行ったわけです。ティール&オレンジ。



Transformers: Revenge of the Fallen (2009)


トランスフォーマー2はこの話題で必ず引き合いに出される極端な例なんですが、そう言われて見てみると、確かに青系とオレンジ系の色ばっかりやな、という感じがすると思う。
まあほかにもいろいろですが、これもよく見る画像

posters.jpg

ティール&オレンジ(青とオレンジ)が2010年前後からハリウッドで異常に流行ったよ、ていうか正直今だに流行ってるよという点だけここで押さえてください。
そして当然ながらこういう現象はいろんなところに波及します。


8182017001028_000400622.jpg8182017001028_000400620.jpg

つい最近のゲームにもブルーとオレンジ





8182017001027_020440001.jpg8182017001027_020440002.jpg8182017001028_000400654.jpg8182017001028_000400658.jpg8182017001027_020440003.jpg8182017001027_020440004.jpg8182017001028_000400652.jpg8182017001028_000c322.jpgo0396029711816652482.jpgo0400032012317880890.jpg8182017001028_000s182a.jpg8182017001028_000d400.jpg8182017001028_000u.jpg8182017001028_000404b.jpg


日本アニメには複数ヒロインがよくあって、各ヒロインに髪色やパーソナルカラーがあり、並び立つヒロイン同士ですから補色関係であるオレンジと青の組み合わせもかなりあります。女の子が複数いたら1人は柔和な性格、ナチュラルなベージュの髪にすることが多いので、すると必然的に青や紫の色が相手役に選ばれます。戦う美少女なら青とピンクの組み合わせも多いですが、日常話なら半ば固定的といってもいい。
キャラクターの髪色等でしっかり画面にメリハリがつく、なのでキャラクターと美術のカラーグレーディングという発想はそこまで重視されてこなかったし、浸透もしてなかったと思うんですよ。早くからカラーグレーディングに取り組んだ作品って、キャシャーンSins(2008年)等あるにはあったんですが。

地上波がハイビジョン化して、アニメの色がくっきりビビッドになってギラギラ発色し始めて、ちょっとトーンとか調整していこうみたいな流れになって昨今のパステルカラー日常系アニメができていったりしたわけですが、一方でもっと世界観や空気感まで統一していこう、アニメだけど重厚感のある背景や、逆に重い話だけど軽やかな雰囲気を出したり、トータルでもっとフィルムの色をコントロールしましょうといった新しい流れが続々出てきてる、というのが今の状況です。冒頭の幼女戦記もそうですね。この傾向はよい方向に加速していくと僕は思います。もちろん試行錯誤の中から、まったく新しい別の発想が生まれてくる可能性もあるわけで、大いに期待していいと思いますね


8182017001027_020450111.jpg
8182017001027_020450109.jpg8182017001027_020450110.jpg


この作品もそうですね。キャラクター同士も茶と青で対応しているし、美術もブルー&オレンジ
爆発エフェクトがオレンジ色ですので、それが映える背景が選ばれるのは本来必然


8182017001027_020450112.jpg8182017001027_020450113.jpg

青エクは今期5年ぶりの2期だけど、新旧キービジュアルを並べると色使いが根本的に違うのがわかる
トーン統一の多色配色から、ブルー&オレンジになっている





8182017001028_000370560.jpg8182017001028_000340150.jpg8182017001028_000400590.jpg8182017001028_000400570.jpg
■プラスティック・メモリーズ (2014)

さまざまな色で一見とっ散らかっているように見えて実は合理的な配色。
ブルー&オレンジのカラー配置、随所に
以下OPも徹底してる






スポンサーサイト

category: アニメ

tb: 0   cm: 2

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

 |  #
2017/01/30 09:14 | edit

Re:

ありがとうございます。でも僕はそういう方面にはあまり興味がないので、申し訳ありません。イアキさんなら受けるんじゃないかなと思いますよ

URL | 管理人 #pBoZlR9Y
2017/01/30 11:32 | edit

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://sajiya.blog89.fc2.com/tb.php/563-d6277b40
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)