大匙屋

健康第一

たまこまーけっと 隠蔽される死と情念  

■たまこまーけっと http://tamakomarket.com/
ほしひとつ


デラとたまこ以外の登場人物は全員、善なるたまこを殺すために存在します。
という視点でひとつ解説を


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■死の隠蔽

一見、この「たまこまーけっと」は生や死とは縁遠そうな物語ですが
実は登場人物の中でたまこが唯一、死に近い場所にいます。
そしてそのことは、物語の中で巧妙に隠されている。

#09
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母の口ずさんでいた思い出のメロディ、仏壇の不在、祈りと献花。
母親の不在は物語に重要な効果をもたらしていますが
母の死について直接言及されることは一度もありません。
作為的に排除されることで、かえって死がクローズアップされる。

#01
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母の死について口にしようとすると、その口を塞がれる(言語化も許されない)
これは12話にも見られた傾向。つまり母の死について語ることは物語上タブーである。

たまこの父親は、折にふれ亡き妻との思い出に浸ってみたりもしますが、
その生き方が直接過去に縛られてはいない。よって彼は死に近い場所にはいない。

#06
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人通りのまったくない商店街。
これは意味の上で商店街として死んでいる。

たまこはバレンタインやオバケ屋敷を企画し、何かと商店街を盛り上げようとしますが
これはたまこが「商店街の死」から遠ざかろうとする衝動の発露
すなわち、たまこが何もしなければ商店街はたまこもろとも勝手に死に近づいていくわけです

#11
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黒服王子
彼の来訪はたまこにとって受難
彼は「みんなにお餅を食べてもらいたい」というたまこの唯一の願いを
破壊しようとするもの。すなわちたまこにとっての破壊者、死神です。



■たまこ殺しの共犯者たち


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たまこの周囲の人々は、たまこが善なるものである限り
「自分たちが考えるたまこの幸せ」を優先しようとします。

彼らが考えるたまこの幸せとは、たまこを(商店街に)縛りつけないこと。
事実上、彼らはたまこに王子の后になることを勧め、
世俗への拘泥を捨てるように促す役割を担います。


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商店街の人々は、王子の人柄に触れるほど
たまこが彼の后となるべきと考えるようになる。
恐らくこの傾向は、デラによる救済がなければ加速していたはずです。

彼らは衷心より善であろうとするがゆえに誰一人、たまこを世俗に留めようとはしない。
彼らは心情的にはたまこに寄り添っており、たまこと一体化している。
だからこそ誰もたまこの味方をせず、たまこの本心を探ろうとしない。

つまりたまこの本心は商店街に残ることだと皆知っていて、
その上で商店街に残ることが必ずしもたまこのためにならないと考えている。

これは餅屋の娘としてのたまこと、
そのたまこを中心とした商店街の機能不全=同時死を意味します。
ここには、隠された激しい情念が渦巻いている。
たまこの周囲にいる善なる人々は、善なるたまこを愛するあまり
全力でたまこを死に追いやろうとするわけです。あくまで善意によって。

たまこという旗振り役を失うことによって商店街は緩慢な死へと向かいます。
ここがとても興味深いところなんですが、
商店街の人々は誰一人それを望んでいないにもかかわらず
自らの意志でまっすぐ滅びへと向かっていることになる。


物語としてたまこと商店街の意味的死まできっちり描けていたら
迷いなくふたつにするところでした。
実際には、事態がそこまで深刻化する前に
デラによる救済が入るわけですが



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■デラによるたまこの救済

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たまこを救えるのは最終的に部外者であるデラだけだった。
デラはすでに実績としてしおりやあんこを救済しています。
「本当は王子との結婚をどう思っているのか」を吐き出させ、
事態収拾にこぎつけた

デラがたまこを救い、たまこが救われたことで
結果的に商店街もデラによって死の淵から救われたといえる。

たまこと、たまこが善である限りその死を願う商店街の人々との関係は終わっていないので
デラがこの地に残ってたまこを守り続けるのは物語上の必然であります。
それはデラにとって王子やチョイへの背信であり、関係の破壊であり、
「危険な楽しみ」でもある。



■デラ残留システム

#12
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デラが運命の束縛から逃れ、たまこの元に帰ることを許されたのはなぜか。
なぜ花屋やもち蔵はデラの存在を意識しないのか。

これについては説明が為されないうえにヒントとなる事象も少ないので
完全に憶測で――

#01
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ひとつのポイントはチューベローズであろうかと。
后探しのため南国を発ったデラが羽を休めたのもチューベローズ畑。
チューベローズからは「王子の香り」がする
余談ですがチューベローズはバリ島の名物ですね

#11
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通常、草むらの上で鳥が眠ったりはしません。外敵に狙われますよね。
ここから憶測ですが、デラが眠ってる状態によって
周囲がデラを認識しなくなる、できなくなるのではないかと
あるいはそこにチューベローズの香りが関係するかもしれませんが

#02
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02話冒頭のシーン
朝5時に起床したたまこは妹の寝顔を確認して幸福そうに微笑みますが
たまこの横で寝ているデラには、たまこの意識が行っていないように見えます。
心優しいたまこなら、気持ちよく眠っているデラを起こしてしまわないよう
細心の注意を払いながらベッドを降りるはず。
この点からもデラの睡眠が認識に何らかの作用を及ぼしている可能性がある

#12
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そう考えると12話で花屋やもち蔵がデラを認識しない辻褄は合うんですが

#07
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しかし07話、風鈴の音色で居眠りするデラをチョイが叩き起こしてるんですよね
だからこの仮説には穴がある。

もしも02話のたまこからチューベローズの香りがしているなら
その線での理解は可能なんですけど
つまり07話のケースでは周囲にチューベローズの香りがしなかったと


まあどこまでいっても憶測であり
これについてはっきりしたことは結局わかりません。残念。



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コメント

穴だらけ

ネタだとしても色々矛盾してるってばよ。都合の良い場面だけピックアップしてそれっぽいこと言ってるけどそれに矛盾した場面もいっぱい。もっと考えを練ってから書こうぜ。

URL | あむ #HQqHXCfI
2016/05/22 19:36 | edit

Re:

そっすね

URL | 管理人 #pBoZlR9Y
2016/07/18 21:47 | edit

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