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2012秋アニメ イクシオン サーガ DT  

そろそろ地味な周回おくれのレビューに戻ります。



■イクシオン サーガ DT http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/ixion/


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謎の力によって中世風の異世界に召還された一般人の少年が
なりゆきで仲間なった姫一行とともに旅をする冒険ファンタジー

シリアス成分は少なめで、ギャグやオマージュ色の強いコメディ作品。
監督&構成&キャラデザイン揃って「銀魂」のチーム。
ということで余分に期待値が上がりがちなのは仕方ないでしょう。

僕は40過ぎたおっさんなので笑いへの感性は若い人に比べて劣っているはずであり、
そのためギャグ作品への言及は意図的に避け続けていますが
それを踏まえたうえでなお「これ本当に面白いのかなあ」というのが
正直な感想です。
なんかこう、構成は全体的にもっとタイトでいいはずだし
会話にもギャグにもキレのようなものがあっていいんじゃないかと思うんですが。

一般にアクションやら会話やらを「速過ぎて着いていけない」と不満に感じるときは
「ひょっとしたら自分が年取ったせいかな」と自省したりもできるんですが
その逆で「何だかたるい」と感じる場合は実際のところどうなんでしょう。
スピードやタイミングのツメ方がどうこうというより
リアクションがあまりに予想通りでつまらない、ということかもしれません。
淡々としたボケに、叫んで突っ込む直球のパターンが多用されますし。

単発的に面白い突っ込みやら天丼やらは確かにあるんですが
アベレージで考えると、シリーズの大半は冗長で退屈な時間だったです。
導入部、とりわけ第二話の出来はすばらしく良かったのですが
そこからの加速に失敗してるというのが僕の勝手な印象です。

ただ第二話の出来だけはすばらしい。


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前節を受け、エレクパイルにセットされる強烈な復讐の動機。
まずこれがわかりやすい


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インコグニート集結のシーン
このシーンでこのシリーズのすべてがわかる。と言ったら過言ですが
だいたいどういう雰囲気なのかがココでわかるようになってる


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マリアン、セングレン、姫と個別に会話機会が与えられ、それぞれの人となりを把握。
セングレンとの会話で「アロマ」というキーワードに言及。


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一行を追ってきたエレクパイルに対し
セングレンはコンへの信頼を示した上で露払い


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期待と信頼を受け、みなぎるパワー。
しかしカッコいい戦いにはならず、きっちりと三の線で〆る。

導入部のエピソードとしてはこれ以上ない、理想的な構成です。


「コンの帰還」「姫の嫁入り」「エレクパイルの復讐」という
3つの物語が絡み合い同時進行するストーリーが序盤の興味を引くわけですが
なんだかんだで途中で全部グダグダになります。
僕も人に聞かれたら「とりあえず二話までは見て損はない」と言うでしょう。



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終盤はいろいろとアレですが
まず「オルビディア」が一般に畏怖の対象であるという設定のセットを失念してる。
とくに次の一手もないのに、戦場で人々がおびえて逃げ惑うさまが唐突です。


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大司教がなぜイクシオンの技術を操れたのか。
これにはヨドガワ・アランとの繋がりなどがあってしかるべきでしょうが
たっぷり時間があったわりに、そういう部分はまったく触れられていない。


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オルビディアにしろフォレゾーにしろ
仰々しいセッティングをしたわりにカカシで終わるのは一体何なのか。
結局たどり着けもしない、天空の城なんか地上に落下してナンボですし
巨大生物兵器なら暴走の果てにマスターを食い殺してこそでしょう。
そうでないなら、なぜ大司教は最初からフォレゾーを使わないのかという話になる。

オルビディアに関してはあそこにいた鳥たちはどうなったんだろうとか
妙なことが気になります。


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「コンはハイペリオンの力を使わず、殺さずを貫いた」
「現代っ子にありがちの屁理屈を駆使し、この世界と渡り合った」

「コンの戦い方」なるものが劇中において確立してたようには見えないので
謎子のまとめにも、うなづけるところがありません。
謎子の正体やら立ち位置やら、一切が謎のままでも一向に構わないと思いますが
一向に構わないと思ってしまうところがそもそもおかしいのですよ。

最大の問題は
いろいろと用意されてたはずの<謎>にこちらの興味が続かないところでしょう。
「わからんけど、こういうノリだし、まあ別にいいわ」みたいな気分になってしまう。
制作サイドのテンションとの温度差のようなものを
最後まで埋めることができない。


あとは――
ひとつの独自性として
カン高い声の人気女性声優が出てこないというのがあると思います。
このせいか、視聴に際して全体に落ち着いた雰囲気が保たれます。
まあ、これが良いことなのか悪いことなのかは難しいところかもしれませんが。


一言で言えば「よくできた不発弾」
そんな作品です。



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