大匙屋

健康第一

2012秋アニメ お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ  

■お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ http://www.oniai.com/

兄のことが好き過ぎる実妹が
周囲の障害や兄の鉄壁の守備にもめげず
恋のアタックを繰り返す話


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キャラデザインはカンパネラEDで話題になった川村幸祐さん
シリーズを通して作画水準は厳しい感じの中
総作監としても奮闘しておられます。
なんかほっぺたのモチモチした質感が抜群にいいですよねこの方。


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おかげでアップのキャラ絵は概ねどうにかなってるのですが
よく見るとヘンだな的な絵が随所に。

一般に人間の肩幅というのは男女問わず40センチ前後です。
部屋の奥の扉が一間、一枚90センチと考えれば
人間とテーブルとのバランスが悪いのがわかる。

このリビングがまた何度も何度も出てくるもんだから始末が悪い。
カットごとにテーブルの大きさが変わる。
まあ、いろいろとギリな現場だったのがわかります。
3Dレイアウトに慣らされた目には逆に新鮮に見えたりしますが。


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ストーリーには、大きな物語はありませんでした。

桃色スパークリング状態の妹に対し兄の守備はいつも鉄壁で
二人の関係は膠着しており、話が動きそうな予感がしない。

妹の行動目的は兄と「結ばれたい」というより「イチャイチャしたい」だけで、
兄に秋波を送るだけで妹は既に楽しそうです。これは自己完結している。
兄のほうは妹のアプローチをのらりくらりとかわすだけで
妹の性癖に干渉しようとはせず、かといって受け入れもしない。

言うなればこの妹は鉄板のゴールに向かってボールを蹴り続けているだけで、
すでに行動そのものが目的化しています。
兄のほうはそれで窮地に陥ることもなく、他人事のようにリアクションも薄い。

この兄妹の膠着状態に対して、本来二人の邪魔役である周囲の脇役たちも
対応にあぐねる部分があり、必然的に存在価値をなくしていきます。
そもそも、複数ヒロインがいるわりに
誰一人として、兄とまともな会話が成立しない。

このため、兄にとって「妹とはできないたぐいの話」をする相手がおらず
兄の考えていることが視聴者にはよくわかりません。

一歩引いて状況を俯瞰してる人物がいないというのは、
この作者、人間に興味がなさすぎるのではないですかね。

おかげで視聴者としては「近親愛」の是非を保留にしたうえで
兄妹の一体どちらに肩入れすべきなのか、今ひとつ立ち位置がつかめず
呆然と進行を眺める結果になります。

これだと、おそらくこの作者がやりたいのであろう
暴走気味のボケに淡々と突っ込んでいく応酬型の会話劇、
(西尾維新的というか、あるいは「生徒会役員共」的なもの)
にうまく波長が合わない場合、
最終話までの視聴は単に苦役となるでしょう。
誰一人成長もせず、何も変化せず終了します。


しかしこれは「大きな物語が存在する」と
勝手に期待した場合にのみ起きる失望なのです。

これはセットされ固定した状況下での会話を楽しむためのアニメ、
ある種のシチュエーションコメディあるといえます。
近親愛という、湿っぽく情念めいたモチーフを導入しているせいで
この点が最初に理解されにくいのが作品として不利ですね。



その他――
特筆すべきは、徳本善信演出回でしょうかね。第05話と第11話かな。

徳本善信さんの演出には良いところがいろいろあるんですが
一番わかりやすいのが「カットの切り方」でしょうか。

よく「テンポがいい、悪い」という言い方をしますけど
そういうものとも違う。
バッサバッサと切るわけではないけど、意表をついた瞬間で切ってくる。
で、その直後、その切り方が絶対的に正しいのが瞬時にわかる。
声優がしゃべってるセリフの途中でも平気で切ってきます。
これは見てもらうとわかるんですが、やたら気持ちいいですよ。

僕が徳本善信さんを知ったのは「プリティーリズム オーロラドリーム」の
第32話「爆笑!せれのん浅草漫才修行」でした。

プリリズはちょっと特殊な構成の作品なんで、
よく知らない人にはおすすめしにくいのですが
この32話は、もし機会があったら是非ご覧になって欲しいです。
「これはうまい」と思うはずですよ。

  

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