大匙屋

健康第一

夏色キセキが保持したもの、捨てたもの  

夏色キセキ http://www.natsuiro-kiseki.jp/
ミュージックレインが製作に参加してるのもあって「スフィア推し」の一本。
企画自体は例の暴露事件の前から進行してただろうから
もう少し人気も出てヒットする目論見はあったと思う。
世の中、何がどう転ぶかわからないね。


キセキの力を使ってアイドルを目指す話かと思いきや、そういうのではなかった

ごく普通のJCの夏休み。
ただその夏が特別なのは、最後に別れがくることがわかってるから

これは仲良しの四人で過ごす最後の夏で、大切にしたい濃密にしたいと努力もするし、
何気ないことで情緒不安定になって、抑えきれない感情が噴出したりもする。
その夏に、スパイスのようにほんの少し「奇跡」が加えられる。
このコンセプトはなかなか良いと思うんだけど。

序盤の展開は少し退屈ですが、四人の役割分担、
とくに話の起点となるユカの魅力がわかってくると
見ていてとても心地よくなってきます。

第10話など、さりげないSFやミステリー要素もあって、すばらしい出来です。
最終話に関しては、このパターンはさすがに先行作品のイメージが邪魔します。


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気になったのは色指定なんですよ。
金髪とかピンクとか、田舎のJCの表現にそぐわない気がする
それって彼女たちがあこがれるアイドルスターに適用されるべき表現じゃないかと?
そういうものに憧れてる、まだ何者でもない純朴な少女たちを描くのに
プリキュアみたいな記号的容姿がそんなに重要かなあ。

たしかに視覚的な区別はつきやすい。
でもこれはビジュアル的にキャラを立てたいという安易さが先行してる気がする。
僕にはこれが「中の人推し」がもたらした弊害のように思えてならない。
公式ページのキャラ紹介に声優が顔出ししてるくらいだから。ちょっと露骨です。


で、この色指定を保持するために何が犠牲になってるかというと、空の色なんですよ。
彼女たちの原色の髪や、タイトルロゴの藍色も映えるように
空の色はすこしくすんだ色合いに抑えられてるのね。


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ひと夏の奇跡を描くのに、春や秋の微妙な空を見せられてるような気分になるのですよ。
作品を壊すようなレベルではないし、問題があるといいたいわけじゃない。
背景美術との兼ね合いもあるだろうし、これがリアルなんだと言われれば
確かにそうなのかもしれない。

しかしこっちとしてはやはり、抜けるような群青の好晴、
それこそAIRのような爽快な青空が見たいと思うわけです。
だってこれは「夏色のキセキ」が起こる特別な夏ですよ。

でも彼女たちの髪の色が、それを許さないんだよね。
なんか違うんじゃねーかなと。じゃあ、夏色って何なのと。


丁寧にロケハンして、下田はじめ各地のビューポイントもソツなく抑えてる感じはするけど
「あの夏に四人で見た、絶対に忘れられない景色」みたいなものの表現には
執念やこだわりを感じない。

それはやっぱり、この作品の空があまり美しく見えないからなんじゃないかな。



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