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2011冬アニメ ドラゴンクライシス!  

ドラゴンクライシス!
http://dragoncrisis.jp/

あまり商業的にも振るわなかった作品に
さらに追い討ちをかけることが有意義とも思えないが
なんというか、やはり今ひとつな作品だった。

主人公にとって最悪の展開が視聴者にとって最高の展開である。
竜司にとって最悪なのはローズを奪われることだが、
そもそも小さくて弱く幼い少女というのは、それだけで奪われフラグが立っている。
これは視聴者も了解しているので、奪われ展開になっても驚きはない。

なので、<奪われるのが主人公にとってどれだけ辛いか>の部分を強調する必要がある。
場当たり的なイベントを慌しくこなす構成ではあったが
日常成分は不足していたか、機能していなかったと言って差し支えないだろう。

父親は不在で構わないが、母親的な存在はエリコ以外に必要だと思った。
エリコ、竜司、ローズの三人では家族関係というイメージがない。
ミサキが押し掛けのおさんどんであっても構わない。ていうかそれで充分。
また、戸倉とビアンカは一人の人物でよく、分ける必要がない。



第05話「忌まわしき覚醒」において
「ジョージとちゃんと話し合うべきだ」というローズの意見はまったく正論なのだが、
その意見がエリコや竜司に聞き入れられないことにローズは失望する。
その後ローズの純粋で真っ直ぐな行動が、(恐らくオニキスが寄越したであろう)
甲斐の暗躍により失敗する。

ここでのジョージの暴走は、ローズを少なからず傷つけるはずなのだ。
人間は合理的ではない。正しいはずのことを受け入れられず、傷つけあい、奪い合う。
ソサエティのセレブたちを俗物っぽく露悪的に描く演出も、
すべてがオニキスの論理を補強していく。

ローズはローズなりに、人間と世界を見詰めて自分はどうあるべきか、
最終話におけるマルガの台詞の
「あなたは決めなければ。人間の敵となるか友となるかを」
考え続けていたはずだ。

にも関わらず、物語はローズを<恋する少女>として描くことをやめない。
自分でフラグをへし折ってしまっている。

ローズは第03話で「そんなの、私には関係ない」とオニキスに言い放った。
竜司が好きで、そこには他人の入る余地がない。
そこからスタートした二人の関係は、さまざまな人との関わりを経て
近づいたり離れたりを繰り返しながら、成長してきた。

ローズは竜司に承認を得る形ではなく
竜司との異種間関係を受け入れた上で、主体的に選ぶべきだった。
その決意だけが、オニキスを否定し彼を滅ぼす力となる。

結局、ローズを最後まで子ども扱いしているのは物語のほうである。



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