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2010秋アニメ たまゆら  

たまゆら
http://www.tamayura.info/


0018_20025132.jpg

瓦に焼き板、低い軒先、漆喰に石畳といった、知っているけれど
どこか不意に迷い込んだ小路のような、懐かしい風景。
この複雑で立体感のある町並みが舞台に選ばれたのはもちろん偶然ではない。


0018_20025133.jpg

主人公ぽっての趣味はカメラで、彼女の撮った写真が作中に
このような形で数多く登場する。
この、平面的に見せる必要のある写真の絵図との対比で
背景や人物を含む絵には立体的で奥行き感のある構図が多用されるわけだ。

0018_20025138.jpg


レイアウトについて、もう少し見てみよう。

0018_20025139.png

欄干から落ちそうになっているぽって。
右側に空間を配置しアンバランスな構図にすることで
左側に大きな荷重を感じさせる。


0018_20025140.png

写真館。存在感のあり過ぎる①暗幕の威容を軽減するため
②下手より入射光。
③人物、手前テーブルを右寄りに配置して暗幕との均衡を取る。
これにより④店主の笑顔に注目させ、
⑤先客の背中を使い、まだ見ぬ未来への不安を意識させる。


0018_20025136.jpg

姉から届く指令メールに走る戦慄。
極端に下から見上げる三点の構図と天井の陰影で不安や緊張感を強調するが
ぽってにだけ身長差と温度差があり、それがコミカルさを醸し出す。


0018_20025137.jpg

パースを無視し異空間と化した車内。
どんな精神状態なのかは、わりとひと目でわかる。


挙げていけばきりがないほどの構図の妙味。
でもまあ、こういった話はこの作品を理解するために
特に必要なことではない。

「たまゆら」という作品には
奇抜なストーリーや個性際立つキャラクターなど登場しない。
そうかと言って、どこにでもいるようなごく普通の人達が
ごく普通に日常を過ごしているのとも違う。

例えばめんどうなルーティンに追われまくる日々。
あるいは深い意味もなく死ねよ糞がとつぶやいてしまう夜。
脂ぎった重厚なストーリーになど触れたくもない、
けれどアホみたいな萌えやエロを呑気に楽しむ気分でもない、
でも、このまま寝てしまえばきっと明日も同じ日になってしまう。
そんな時、ちょっと夜風に当たる気分で視聴するのに最適な作品。

そこには、何度も見たいと思うほど面白くはないはずなのに
不思議と何度見ても飽きの来ない奇妙な世界が存在している。

見晴らしの良い丘の上で頬に当たる風が、いつも風向きや
風力を違え、運んでくる香りを変えるように
この作品は見る度訪れる新しい発見や出会いの感動に満ちている。
その多くが、穏やかな作品の印象からは想像もつかないほどの情報量と
緻密な計算で作られているところが恐ろしい。





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