大匙屋

健康第一

2010秋アニメ ヨスガノソラ  

ヨスガノソラ
http://www.starchild.co.jp/special/yosuganosora/

エレピとストリングスを中心にした劇伴は
幽玄にして清冽な田舎の情景、暗い夜の静謐、澄みわたる空と空気など
舞台となるひなびた田園風景にうまく適合して盛り上げてくれている。
リサイクルの多さが少し気になるが、背景美術も素晴らしい。
下の「日陰の植栽」には感心した。これはアニメ美術にしかできないことで、
実写なら当然のようにNGになるカット。並の発想ではない。




本作はギャルゲーを原作としたオムニバス作品であるが、
断章ごとに分岐に戻って選択肢をやり直すというのは試みとして興味深い。
が、残念なことに、話が絶望的につまらない。


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要するに↑こういうことかと思う。
1クール持たせられるようなストーリーがない。
だからオムニバス形式にエロを混ぜてお茶をにごすしかない。

このしょうもない各ストーリーをアニメ化するにあたって
スタッフの並々ならぬ苦悩があったことは
過剰に盛り込まれたサービスから窺い知ることはできる。

シリーズ序盤で客を取り逃がさないためにオマケコーナーが必要になり
当然そこでは不必要なまでにはっちゃける。

本編ではデコルテや透け下着で場を繋ぎつつ
なんとか4話まで見てもらってセックス。
この露骨なセックスシーンも不可欠なものではなく完全なサービス。

「地上波でここまでやったのはアニメ史上画期的」だろうか?
全然そんなことはない。
たとえば「School Days」の惨殺シーンは当時話題になったが
それが後続の作品に影響を与え、何か脈々と受け継がれているかというと
そうでもない。
ある種の色物として記憶されてはいるが、あの作品がアニメ表現の幅を
結果的に拡張したなどということはない。

ヨスガノソラも同じだ。
たとえ今後、その極点に挑戦する者があったとしても
結局「ヨスガ以上/以下」といった文脈で言下に退けられるだけだ。

あのセックスシーンは、本来無限に自由であるはずのアニメ表現に
「とりあえずココまでしかできない」という枷を自ら嵌めてみせた。
それはアニメにとって、果たしていいことなのだろうか?



といいつつ
奈緒編ラストの表情の作り、これはすげえと思った。
んほぉ状態であるが


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昨今の18禁エロアニメは時短化が進み内容も陵辱・NTR一辺倒に近く
ひたすらgifアニメのような高速ピストンと結合部描写、
ヒロインも痛いんだが気持ちいいんだかわからない表情ばかりで
いわゆる作画水準は上がってるわりに
風情のある顔の表現がほとんど蔑ろにされている。

ヨスガノソラは結合部を描くわけにいかない地上波であるから
必然的にエロアニメ的な定番アングル以外を描かざるを得ないわけだが
そうした事情が奏功した面は否定できない。

だが、どんな即物的な表現よりもむしろ
こういった縛りの下、「匂わす」部分でうんうんと知恵を絞ることが
結果的にアニメ表現の幅を大きく拡張していくことになるはずだ。

この奈緒のシーン、これはグーです。120点をあげたい。



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