大匙屋

健康第一

2010夏アニメ ぬらりひょんの孫  

ぬらりひょんの孫
http://www.nuramago.jp/index_1st.html

主人公が①何を求め、執着しているかと②何を嫌がっているか、この二点が
基本的に僕の序盤のチェック項目です。
主人公が嫌がる方向に展開すれば、話は大抵面白くなります。

で、この作品の場合

・主人公の執着 人間としての生活を守りたい
・主人公の弱点 妖怪の総大将の跡取だと友達に知られたくない

で、学園コメディと猟奇ホラーをブレンドさせて進んでいくのかな、と思って
見ていました。

しかしどうも、人間として生きたいらしい、主人公の切実さが伝わってこない。
彼の逡巡は単にモラトリアムに見え、行動や選択がシンパシーを呼ばない。

・同情を引くような不運に主人公が見舞われない。
・彼が守ろうとしてる人間としての生活に、今ひとつ魅力が感じられない。

生活のほうを表現するのに、清十字探偵団とやらの活動に比重を置き過ぎている。
次々起こる問題が後継にまつわる内紛や妖怪の勢力争いばかりで、一般人は蚊帳の外のため
人間としての生活のほうになかなか本格的なスポットが当たらない。
そのせいで、見た目に地味なヒロイン・家長カナの魅力を十分に表現できていない。

マンガなら大ゴマや段ぶち抜きなどで印象を操作できるだろうけど
アニメではこの造形は地味過ぎるので、彼女とのイベントが日常的にもっと必要だと思う。

しかし、触手攻めとかパンチラとか何もなしか。
一体何を担当するためにいるのだ、このヒロインは?
彼女が「守りたい人間としての生活」側の象徴になり切れていないため、
主人公の苦悩もふわふわと宙に浮いてしまう。
妖怪サイドにいる雪女のほうは、表情もくるくる変わり、異様に可愛らしいけれど。

バトル展開に関しても、結局最後には夜リクオが出てきて敵を圧倒するので
ほとんどスリルというものが無い。
悪役にもあまり魅力がなく、どれも雑魚臭がして、巨大化などの負けフラグがひどい。
圧巻なのはラストバトルで、本来「魔王の小槌」というのはアーティファクトのはずだが
普通に戦えてるしリクオの方が強い、さすがにそれはないだろうと思った。

結論としては、雪女の可愛さや健気さを愛でるためだけのアニメ。
今、第二期をやってるんですね。てことは、こんなんでも人気あるんかな。


あと気になった点をひとつ

第12話「玉章と七つの影」
おそらくシリーズ中誰もがイラっとする犬神のシーン
この役回りで、家永カナの存在意義が唯一際立つ





生理的嫌悪感を抱くような嫌がらせを女にされて、
ここは主人公がブチ切れてもいいシーンだが
それでも彼が冷静なのは、この程度で切れるのはクールじゃないと
演出側が思ってるからなんだろう。
それはまあ、別にいいんだけど

「挨拶はそのくらいにしておけ」のあと
何があろうと、主人公がつかんだ手を先に放すのはダメだ。
これは致命的な演出ミスと言っていいレベル。
得体の知れない相手を正当な理由なく信用し、女の身の安全を委ねていることになる。
この一瞬、彼女はものすごく不安になるはず。
こんな主人公に女は惚れないし、組織は統率できないし、視聴者も惚れない。
こういう部分に、演出に当たる人間の生き様が出る。




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2011/08/31 16:19 | edit

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