大匙屋

健康第一

2010夏アニメ 黒執事Ⅱ  

黒執事II [12] http://www.kuroshitsuji.tv/

面白かった。

前の1期(全24話)はそれなりに上手くまとまっていたが
結局セバスの行動目的は食事摂取だったのか?という疑問が
澱のように残ってどうにも好みではなかった。

今回秀逸だと思ったのは
「悪魔は永遠の生のために非常に退屈している」という設定が
強調された点だ。

魂を極上のものに仕上げ、美味しくいただく事を最終目的とするため
時間を掛けて主を徹底的に満足させ、契約を果たすまで執事として
どこまでもまつろい従属する動機として理にも適っている。

で、この最終的に「食っちまう」ことが目的であるとした場合
セバスとクロードがどんなに苛烈に競い合ったとしても
有為転変、シエルの魂は救われないんだよなと考えると
どうも彼らの戦いを見つめる視線にも力が入らなかった。
なので、ラストのオチにはなるほどと膝を打つしかなかった。
1期とは違う、ハッピーエンドを迎えるためには
確かにこの方法しかない。これは見事だと思った。

果たしてこれはハッピーエンドなのだろうか?と考えるとき
クロードとセバスの明暗を分けたわずかな条件の差異に気がつく。

クロードは純然たる悪魔として
極上の魂を食すという我執に囚われ続けた。
これ自体はセバスにもあった行動原理のはずだが
セバスに一日の長があったとすれば
ここに至るまで積み重ねてきた主従関係の紐帯であったり
常に主のため万難を排除しようとする忠誠心であろうと思う。
クロードにとってのアロイスへの従属とは違い、
セバスにとってシエルとの生活はそう悪いものではなかった。
これは、実際そうとも限らないのだが
少なくとも我々にはそのように見える。
この点おいて、セバスはシエルに命を救われたと言えるわけだ。

そして海中で復活するシエルを
助けるために飛び込みながら、咄嗟に殺そうと試みるセバス。
これはまさに狂態で、常に冷静沈着であったはずのセバスが
混乱し、取り乱すさまを見てシエルは心中で快哉を叫んだはずだ。
僕はこのシーンがとても好きで
イワレヒコと出会い頭、無意識に跪いてしまうツノミ
村田京太郎に存在する意味を与えられる大友龍次
なぜか強く思い出した。

セバスはシエルによって、初めて自分が永遠に存在する意味を与えられた。
シエルはルカ・マッケンのように悪魔に礼を言ったりは絶対にしない。
昂然として気高く、そう簡単には満足しない難物、
永遠にセバスを退屈させない主として君臨し続けるだろう。
そうあることが、シエルにとって唯一のセバスへの礼節なのだ。

だからこれは、ハッピーエンドに見える。



スポンサーサイト

category: アニメ

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://sajiya.blog89.fc2.com/tb.php/216-3cb78b30
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)