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田中宏紀さんについて僕が思うこと  

ロザリオとバンパイアcapu2 04話では
終盤お約束の「戦闘シーン」における
様式美を逆手に取ったアイロニカルな演出が目を引きました。
これは1回しか使えない禁じ手のようなやり口ですが
思わず感心し膝を打った人も多いかと。

日本アニメは、その多くが低予算で量産するという制作の都合上、
「いかにして動かない絵を動いているように見せるか」という
点に創意工夫を重ねて発展してきた経緯があります。
「金田アクション」や「大張イズム」などが最たるものですが
このロザパン04話も、低予算・短時間という悪条件下で
ひねり出された苦肉のアイデアが意外な効果をもたらした
好例といえるかもしれません。

このパートを含め、04話では田中宏紀というアニメーターが
活躍しています。

田中宏紀という名前を知らなくても
いわゆる作画崩壊の典型的事例として悪名高い
「夜明け前より瑠璃色な」第03話、通称「キャベツ」事件を
ご存じの方は多いでしょう。
田中宏紀さんはこのキャベツ回の作画監督だった方です。

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もちろんキャベツ回の戦犯として名高いのは「太観アニメ」ですが
2006年の放送当時は田中宏紀さんもやはり作監として
汚名を被ることになりました。


しかし田中宏紀さんの凄いところは、そうして一度地の果てまで
堕ちた名声を、自らの実力で回復しようとしているところ。

彼の描き込みの特徴は、女性の髪や、肘から先の手の所作、
指の動き、そして走り方などに現れます。
また、アクションに極端なパースを多用するのも傾向のひとつです。
静止画で見るとなんじゃこりゃという絵になるのですが
これを動画で見ると一連の動きがとても合理的で
軽やかなのに気がつくと思います。
これは金田伊功さんの絵などに顕著に見られる現象ですが
田中宏紀さんが「金田の系譜」に位置する方なのかは
残念ながら僕にはわかりません。

ただそれを見る側にヒシヒシと伝わってくるのは
ひたすら「アニメを動かしたい」という並々ならぬ意欲です。

動画工程がデジタル化され第二原画というシステムが当然に
なった昨今で、若い原画マンがその仕事で個性を発揮
できているという点だけでも本来大したものなのですが、
キャベツ事件という歴史的汚名を被っても腐ることなく
再び業界に名を轟かせようとしているクリエイターとして
彼のアニメーションに賭ける深い情熱とともに
田中宏紀という名を記憶しておく価値はあるでしょう。




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紅kurenai06話ダンスシーン 闇絵・九鳳院 紫の髪の表現などに個性が見られる


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ストライクウィッチーズ06話潜水訓練~シャーリー出撃まで


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ストライクウィッチーズ10話ネウロイの巣近辺でのバトルシーン
ストライクウィッチーズ12話赤城突入からペリーヌ扉破壊までのシークエンス

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ロザリオとバンパイアcapu2 04話仙童 紫キャラソンシーン、終盤モノローグシーン


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かんなぎ01話 美少女土地神シーン


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あかね色に染まる空03話(肝試し回) 演出&全編一人原画




10/30追記
以下のURLで田中宏紀作画MADが見られるようです
http://jp.youtube.com/watch?v=YZcUddQ7vKs
上と同内容の高画質版

>>28
情報㌧

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2012/11/02 15:42 | edit

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