大匙屋

健康第一

おしらせ  

明日以降、しばらく入院することになりました!
2週間(~未定)ほど更新停止になります。
みんな健康には気をつけてね!あと地震にも備えを!
しばしお別れ、今まで読んでくれてありがとうございました!それではお元気で!
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category: 未分類

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飛び降りる作画  

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咲-Saki- 阿知賀編 #16 (2012)

ごつごつした岩肌の高速SL、
移動するフレームに追いついてくる少女のむき出しの足と身体の伸び、
遠景・山林のフカンから推測される高度(標高)と開けた空間


スリルと不安・恐怖、それを上回る疾走感と爽快感。飛び降りは本当にいいものです。
飛び降りとは完全な見せ場であります。

前回、亜人#06の飛び降りがつまらんという話をしたんですが、何がどうダメかという話をするよりも
面白い飛び降りを見てもらったほうが楽しいかなと。
というわけで今回は飛び降りの作画を見ていきますよ。たまん君くどうさん他協力感謝



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鋼の錬金術師 OP4 (2003)

飛び降りのキモは空間とコントラスト(対比)であると思うわけです。
近景と遠景を使って広大な空間を作り、そこへ向かっての疾走、
吹き上がる強風を水しぶきで表現し、キャラT.Uで浮遊感と姿勢制御


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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 (2009)

反りと手足のパース
緑の濃い近景が途切れてレベル補正のかかった遠景にシフトする瞬間に
広大な空間が生まれる


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緋弾のアリア #05 (2011)

ヘリ、少女、少年青空BGを段階に分けてT.Bで。
アリア#05はリコの航空機脱出も良かった
荒唐無稽なことを大真面目にやるのがこの作品の魅力ですね



交響詩篇エウレカセブン #06 (2005)

高高度で飛行中のロボットからロボットへの飛び移り。何が起きたのか理解する前に解決している。
遠くにいくほどつめている感じで。
この作品には良い飛び降りがたくさんあった




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落第騎士の英雄譚 #03 (2015)

吹き抜け空間への降下、3Dレイアウトを活かすクレーン・フロント・トゥトップ


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C  #01 (2011)

これも正面からフカンへのクレーン、エクストリーム・ハイアングル
一瞬だけ遅れるカメラが作る加速感


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Charlotte #13 (2015)

同様、2カットで。
下部(近景)は高速、上部(後景)は低速で流れていく。
対象とカメラの間に空間を作るエクスパンド・ドリー


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OVA とある科学の超電磁砲 (2010)

こっちはフィックス。手ぶれで実在感と浮遊感をプラス

けっこうあるんですよね、このアングル
このアングルの元ネタというか、最初にやったのはやっぱり攻殻かなあ


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あまり語られないけど、この素子落下のさらなる元ネタは
ダイハード(1988)のアランリックマンだと思う

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God Eater #03 (2015)

輸送機主翼上の空中戦
足場のどうしようもない覚束なさが緊張感を高めて視聴者を没入させます
このあと帽子が飛ぶところがいい 下乳もいい


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二十面相の娘 #19 (2008)

着地先に用意されてる境界線のギリギリ感、スローモーション
屋上看板から飛行船への飛び移りも良かったんだよなあ、覚えてる人は少ないかもしれないけど





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ファイトだ!!ピュー太 #10 (1968)

伝説のアニメ 知らない人はすぐ検索だ
ここ石田敦子さんが昔何かで書いてらした、落下する人影がスローモーションになる
リアルじゃないんだけどすごくリアル



戦闘メカ ザブングル #22 (1982)

背動、逆噴射T.Bによる浮遊感、着地の重量感
煽りアングルのまま落ちて着地する


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攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG #26 (2004)



なんか思い出したらまた追加するかもしれません
飛び降りっていいよね!下乳もね!



category: アニメ

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2016冬アニメ 亜人  

■亜人 http://www.ajin.net/




高校生・永井圭は下校中の交通事故によって完全不死の新生物、国内三例目の「亜人」と認定された。
亜人は人間扱いされず、政府管理下で新薬開発や各種産業向けの実験動物として不当に冷遇される。
周囲全部が敵に周る中、永井圭は幼馴染・カイトの協力を得て、明日をも知れない逃避行を開始した。

というような話でした。


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原作は300万部売っているというアフタヌーン系の人気コミック、これを元に劇場アニメ3部作が企画され、
第一部が昨年秋に公開、第二部・第三部完結篇がこの夏・秋に順次公開されるようです。
TVシリーズは再編集版で全13話(未完)、続きは劇場で、という感じですかね。
制作はポリゴンピクチュアズ、「シドニアの騎士」を作ったスタジオですね。


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全編CGアニメでビジュアルはコントラストが強く、シドニア同様ちょっとした不気味さのある内容が
うまく作風にマッチして相乗効果を発揮してる感じです。
劇場版の1作目にあたる第06話まではスピーディかつスリリングで見所満載です。
07話以降はアクションシーンや山場もあるものの展開がタメに入り、
11話のクライマックス直前まで微妙にダレている。

#06
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06話、自分を助けに来た佐藤と、施設職員の処遇をめぐり対立する永井圭
ここが、この作品が強い独自性を発揮するシーン。

永井圭という人の行動規範だとか、判断基準がわからなくなって、
でも道義的には彼が正しく、ただ扱いに困るような感覚が湧き上がり、それを僕らは持て余す。
ここは「ああよくわからない、けど面白いね!」って思うんです。

永井圭という人物をシンプルに要約する材料を物語は最後まで提示しない。
まったく一筋縄でいかないところが永井圭の大きな魅力なわけだけど、
彼への理解が及ばない一番の理由は構成の不備のせいだと僕は思う。





この作品は登場人物同士の関係に変化がない。
だから永井圭を理解するヒントも発生しない。

永井圭は01話からずっと逃亡者で、途中で潜伏生活による進行の停滞のあと、
最終話でも前と似たような状況でひたすら逃亡するだけ。コミットしない。


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中野コウは永井圭に監禁されたあと何週間も動かない。
永井を説得できず、脱出もできない、状況を混乱させることもない完全な無能。
飛び降りは得意だけど


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戸崎は「逃がすわけにはいかんよ」と言いつつ毎回永井圭を逃がし、中野コウを逃がし、
何をやらせても一度も成功しない全戦全敗。

とくに戸崎は、亜人を捕まえてもラボに放り込んで解剖するだけなので面白みがない。
胴体真っ二つにして永井圭を二人にしてみるとか、もっとムチャクチャをやるべき。
亜人を捕まえないと職務上の失点になる、彼はただそれだけ。亜人に対する執念が弱い。
上役の顔色におびえるサラリーマンでしかない。その上で無能なので、追跡者として怖さがない。


下村(戸崎の秘書)は存在が活きてない。いつも無能な上司のそばにいるが、
大臣室を盗聴する程度しか仕事がない。


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この作品は佐藤ばかりが精力的に動いている。
05話での彼の凄絶な戦いぶりは、大きなインパクトを残します。

ところで他の登場人物がたいした動きを見せないので、佐藤にたまるべきヘイトがたまらない。
彼は物語中の憎悪を一身に背負わないと輝かないですよ。やってることがぬるく見えてしまう。

冷酷非道で不気味な人だけど、どこか憎めない感じがあって、それだけではダメです。
誰かの希望を踏みにじり、大切な命を奪わないと。永井妹はちゃんと殺さないと。
そして僕たちを混乱させてくれないと。


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IBMもせっかく面白い設定なのに、あまりにも使い勝手が悪いと思う。
各個に特異性もなく、出てきても進行に新鮮な驚きをもたらさない。
あとバトルみづらい。





今後の展開もなんとなく読めますよ。
戸崎は組織を出る~戸崎(+オグラ博士)と永井圭が合流、消防士を救出、
新しい亜人なんか出てきて、皆で佐藤に対抗する。
そういう展開にしか、なりようがないと思うんだけど。





#04
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服パタパタ。右は部分拡大。部分によってブレ方が違う、丁寧に作ってある


#04
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妹、首据わらない感じ表現


#11
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行きかう人物と柱の影、コントラスト。エクスパンド・ドリー


#12
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殺しながら搬送。
この発想スゲーですね。麻酔銃を使わない理由は論理としては弱いと思うけど
こっちのほうが面白いし、戸崎の嗜虐性が出ててよいと思う。


#08
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中野君、飛び降り。飛び降りこそが彼の本質





#06
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06話の飛び降りは、つまらんコンテやなあと思うわけです。
ここクライマックスなのに、なんでもっと凄い飛び降りにしないの。


ただ向かい合って喋ってるだけとか、無意味な尺とか、退屈なカットがこの作品の随所にあった。
反面「こりゃすげえ」と思ったカットもあったけれど、数は少なかった。
やりたいことがあったとしても、何かと制約が多いんだろうな。


#08
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アジトから脱出
ここはIBMで大乱戦になるべきじゃないの? なんで銃で撃つの。
追撃班が、いちいち間を取って攻撃を待ってくれるのは何なの?やさしいの?
プレスコなんてやめちゃいなよ。機能してないよ。



category: アニメ

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2016冬アニメ 霊剣山 星屑たちの宴  

■霊剣山 星屑たちの宴 http://reikenzan.net/




「九州大陸」をほうき星がかすめた時、運命の子・王陸(おうりく)がとある小さな村に誕生した。
12年後、仙人修行を目的とする五大門派のひとつ「霊剣派」が入門試験を開催、才能をもつ子供達が集う。
成長した王陸は、「空霊根」という類稀な資質と知力をもって、仙人へと至る長い試練の階段を登り始める。

というような話でした。


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中国の有名なオンライン小説を元に描かれた中国のWEBコミックを原作とし、
中国の出版社が日本のスタジオディーンと組んで企画した作品とのことです。
ディーンは元請で、スタジオ雲雀とワンパックが下請け、さらに各話孫請けにも出してるようで
そもそもスケジュールに余裕のない企画だったらしく、作画水準は推して知るべし。

そういやちょっと昔、コンドルヒーローっていう似たような企画がありました。
今後も中華資本のアニメ企画は増えていくと予想されます。
なんか今、日本アニメが1話10万ドルで取引されてるらしいんですよ。マジかよと思います


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物語は、長大なストーリーの序盤を、なるべく原作マンガに沿う形でアニメ化しているようです。
主人公・王陸(おうりく)の「霊剣派」入門試験から、第五長老への弟子入り、きびしい修練と
体質改善の日々が描かれ、やがて修仙界(しゅうせんかい=修行者たちがいる世界)全体を
揺るがすような事件が始まりかけるところまで。

話としては一本道で理解しやすく、山場もいくつか用意されているものの、
天才「王陸」の痛快な物語と宣伝していながら、王陸の活躍する場面はそれほど描かれません。

実はこの原作マンガがあまり上手くないというか、大元の原作小説を上手にビジュアル化できてなくて
たとえばアニメ#06に出てきた修行シーン、無相功・無相剣骨が具体的にどういうものなのか、
マンガではまったく描けていない
それをそっくりそのままアニメ化しちゃってるので、修行が本格的に始まったことはわかるけど、
どのような技術や内容が伝授・体得されてるのかイメージできず、意味が伝わってこない。


加えて、こりゃきついなと特に思うのは、専門用語が膨大でほとんど意味がわからないこと。
ショウセン大会だのセンケだのテンレイコンだのジュウフウジャクスイサンピン、
ムソウコウ、ムソウケンケツ、ムソウケンコツ、ムソウケンシン、ムソウセンシン、
コウリュウジンコウ、インキニュウタイ、シュウテンセイトウフウジンインetc
無理無理無理。用語集を熟読しないと着いていけないです。

字幕をつけても無意味と思います。どうせ読めませんし覚えられもしません。
わからない言葉はわからないままに見ていくしかないです。話自体はそんなに難解ではないので。



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そもそも僕らには、主人公がなぜ仙人になりたいのかすら理解できないわけです。
そこはもう、中国人が仙人に憧れるのは当然、と考えるしかない。

この作品には何人かの「長老」が出てきますが、
最初は「この人たちが仙人なのかな」と思うんですよね。
でも彼ら長老ですら「仙人になりたくて修行してる人たち」なのだと途中でわかってくる。

アメリカ人がニンジャに憧れるとか、日本の厨二少年が能力者に憧れるとかと同じ、
仙人になるための階梯というか「なり方」が用意されてる架空世界において、
そこに物語の主人公が向かうのはごく自然なことなのだと思われます。

日本アニメでは、たとえば復讐や断罪、平和維持のため、社会悪と戦うために力を欲することが多い。
そして力を持った主人公はおおむね滅私奉公で、ストイックで、謙虚ですよね。

対して中国では、自分が折れないため、負けないために超人の力が欲しい、と考えるのかもしれない。
この作品の仙人志願者たちは一様に俗っぽく、大らかでよく笑い、何よりとても自由に見えます。



王舞

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このお姉さんがメインヒロインなの?という、少し意外に感じる部分がある。
美人で巨乳で豪快でバカで楽しい方ですが、行動選択には読みにくい部分もあります。
11話で志峰真人(しほうしんじん)を説教してやり込める時の胆力は痛快です。

声優は山口由里子さんで、赤城リツコ博士とかをやってたベテランの方ですが
なんか声が揺れてて聞き取りづらい

原作が日本の作品なら、この王舞はヘスティア様みたいなロリ系になっただろう


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ロリっぽいアホの子も用意されてるんですけどね。
こっちはヒロインにはならないんだ。これも国柄による感覚の違いなのかな



#04
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マンモス退治で王陸以外は何もしていないわけなんですが、
通過して自信たっぷりに勝ち誇る朱秦や王忠を見てると、
中国の人ってこんな感じが普通なのかなあ、と思う。
これ日本人だったら、ちょっと恥ずかしいというか気まずい思いをするよね

#08
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青雲峰試練で引率した先輩が礼を言いに来る。これはまあ礼儀として理解できるんだけど
一緒に来た聞宝(ぶんほう)が、剣術を教えてほしいと王陸に願い出る。
これは無礼だろと思うんですわ。

何か切実な頼みごとがあるなら、それを目的に出直してくるべきで、
お礼に来たついでに人にモノを頼むべきではない。あからさまに不誠実であるように見える。
中国人にとっては、これも普通なのかな。合理的と考えるのだろうか。
僕には理解できないです。





#01
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01話、雨が降る前にテントの中で何か取引されてて、「どれも良い品だ、金を払ってやれ」という場面。
これ何なのか、意味がわからなかったんですが、王忠が王陸の荷物を売り飛ばしたシーンだったんですね。
わかんねえよこんなの!





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灯篭、美しい
看板のロゴ美しい
中共は嫌いだが中華の歴史文化は好きという人は多いはず 僕もそうです。
商機だと思うんですけどね。ちゃんとリソース割いて、全力でいかんかな、もっと。





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第二期制作決定!
次は、王陸の活躍する場面をもっと増やしてほしいです。


category: アニメ

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2016冬アニメ 灰と幻想のグリムガル  

■灰と幻想のグリムガル http://grimgar.com/




中世風の異世界に突如放り込まれたハルヒロたちは、そこで義勇兵見習として生きることを強いられる。
出遅れた余り者同士で組んだ素人パーティーで、未知の魔物相手に生死を賭けた狩猟生活。
特別な力も才能もなく、ただ手探りで日々を生き抜く彼らに、世界は容赦なく過酷な現実を突きつける。

というような話でした。


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タイトルから「愛と幻想のファシズム」を意識したものかなと思ったりしたんですが特に関係はなかった。
RPG的な異世界にトリップする作品は数あって同じ2016年冬期にもこのすばがあったりしますが
このすばが萌えギャグ異世界とするならグリムガルはヤンキーシリアス異世界。

勇者やヒーローでもなければ強運の持ち主でもない普通の少年たちが
野趣あふれる環境で砂を噛み泥をすするように必死で生き抜いていく、
生きるためには食わねばならず、狩りをして戦利品を売り、生計を立てなければならない。
同期が要領よく出世していくのを横目に、自分たちは最弱のゴブリン1匹狩るのもままならない。

戦いには仲間との協力や相互理解、自制心とコミュ力が必要で、集団を率いるには統率力が必要で、
そんなの全然向いてないし面倒なのに、生きていくためには自分が引き受けるしかない、
他にやろうとする奴が一人もいないから!
そうして立場を変えてみると、今まで気づかなかった他人の一面やパーティの弱点が見え、
それを補うことで集団が機能し始め、行き詰まりが解消されて世界が一気に開けていく。
このクビキを逃れるような開放感のある中盤が、このシリーズの最大の魅力であると思います。


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近年では珍しい、名劇の美術ボードそのままのようなラフなあたりと淡いパステルの色調。
ある時は郷愁の記号であったり、また作中の過酷な現実に対する中和剤であったり。
時折キャラクターの塗りが浮いちゃうんですけど、でも悪くない。魅力的です。


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一見トラディショナルな美術に見えて
ダムロウなどでは要所でパース変化してて、3Dでやってたりする。


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木漏れ日マスクのゆらぎ。(マスクっていうかノイズ?)
これはこの作品からの新機軸かな。僕は正直もうちょいだと感じる。すみません。





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わりとフェティシュな表現が随所にあってレイアウトも強引なんで半分くらいは監督のご趣味でしょうね。
そういえば完成版OPには筋肉美への執着を感じる。





#09
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09話、ランタとユメの意外な一面を同時に見せる印象的なシーン
岩肌に落ちる影が惜しいなあ


#09
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09話、シホル
ここは#04アバンを受けるシーンなのだけど、シホルは何も語らない。
ただ同じ場所の風景と、ゆったりとした間があって、それですべて解決する。

先にシホルがハルヒロに改まった挨拶をして笑顔を見せるので、
黙して語らないシホルがハルヒロを遠ざけているようには見えないわけです。上手いと思います。
陳腐な言い方をすれば、シホルは区切りがついたというか、ここで完成した。




#08
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「ハルに言われて苦しかったけどイヤじゃなかった」

ここはメリイがハルヒロの気遣いに彼なりの不器用な優しさを見るシーンなんですが
なんか力なく微笑んでるように見える。これはこれでいいんですかね?

僕は「イヤじゃなかった」というのは「イヤだった」という意味だと思うんですよ。
「お前が悪い奴じゃないのはわかるけど、そこには踏み込んでくるなよ」
というのがメリイの本音だと僕は思うんだけど、違うのかな・・・

自分が背負ってるものは他人には到底理解できないとメリイは考えてるはずなんですよ。
たとえハルヒロたちが、多少似たような境遇にあるとしても。
ハルヒロの正直さは伝わるから、イヤじゃなかったと言ってあげるのがメリイの気遣いで、
けれど彼女はそう言ってあげるだけで精一杯なので、ここでは微笑まないんじゃないかな。
メリイという人はそこまで強くないんじゃないかな。――と、僕は思うんだけど。





#12 最終話について



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デッドスポットをチート討伐するのは、最後で急に世界観を壊したなあと思う。

百回に1回のまぐれでいいから、パーティプレイで倒したほうが
このシリーズだけなら綺麗に終われただろう。
デッドスポットの最期にメリイを立ち合わせないのも、違うんじゃ?という気がする。

そんなに難しくないと思うんですよ。スパイダーで崖下に転落させないで、
その場で戦えばいいだけなんだから。

まあ作者さんがこういう選択をしたのだから、元々こういう話だったのだ、ということでしかない。
でも、この先もしも続編があってこの世界が続いていくとしても、
「いざとなればミラクルパワーを発揮するヒーロー1人を含む凡人パーティの話」になってしまう。
それはこの作品にとって正しいことなのか、少し心配になりますね。


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マジックキャスト、エフェクト



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category: アニメ

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2016冬アニメ ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション  

■ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション 
http://phantasystar.sega.jp/psportal/pso15anniversary/animation/




美人で開明的な生徒会長・泉リナに招かれ生徒会に入ったイツキはMMORPG体験レポート提出を命じられる。
何でもソツなくこなす器用な性格のイツキはゲームにおいても順調にその才能を開花させていくが
謎の転校生アイカと親密になるにつれ、やがて思いがけない世界の謎を知ることになる。

というような話でした。
PSO15周年プロジェクトの一環として企画されたオリジナルアニメだそうです。
テレコム制作ということで日常パートを中心とした作画は高水準で安定しています。
ゲーム世界のバトルシーンはCG中心、コラットという僕はよく知らない会社が担当していますが
そもそも原作がゲームなんで、キャラ/モンスターのデータ等はセガから提供を受けているはず


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ちょっと詳細がよくわからないんですが、見た感じでは
ボディ・装備品等はCGで、表情だけ合成作画でつけてる感じがしますね。
これ現場では効率いいんですかね? 余計大変な気がする。


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ものすごく複雑な衣装デザイン、これはさすがに手描きでは無理だとは思う。
いくらテレコムといえども。でも作画に見えるなあ。





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物語はゲームと現実が交差するパターン、とくに尖ったところもなく保守的で手堅い作りです。
なぜゲームの世界が仮想現実として表現されるのか、そこの説明はされない。
シリーズ前半は主人公がよいところを見せるでもなく、美人の生徒会長はいい感じにちょろく、
「なんかこのままだとヤバそう」的な予感や違和感も何もない、退屈な展開が続く。

後半、主人公のフォトン覚醒と後夜祭準備のプロットが両輪で進行し始めると
会長の存在感が後退して鈴木アイカが台頭、展開が読みにくくなってようやく面白くなる感じ。
ゲーム世界で調子に乗ってどんどんうざい感じになっていくイツキは
飾り気がなく、正直で人間味にあふれていて意外に魅力的です。

ただまあ、別に主人公が窮地に陥ることもなく、権謀術数が巡らされることもなく、
上司は普通に良い人で、仲間は力を貸してくれて、敵は弱くて、ぬるい世界ですよね。どこまでも。



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会長の地味可愛さと嫉妬の顔芸が見所ですね。
彼女には何か深い思惑があるのかなと前半は思うのですが、別に何もなかった。驚いた。





#12
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「先輩、後夜祭始まりますよ!」

っていうその台詞は拘束状態の会長にではなく
アプレンティス形態の時に言うべき台詞であろうと思うわけです。
これだとまず先に拘束を解かないと、呼びかけて目を覚ましても意味がないような気がする。





#12
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金田光 ダブル
メリハリなのもいいけど均等割もいいぞ 僕は好き

#08
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上手いなあ


category: アニメ

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2016冬アニメ ハルチカ  

■ハルチカ~ハルタとチカは青春する~ http://haruchika-anime.jp/




高校入学を機にキュートガールなフルート奏者へと転向するべく吹奏楽部に入部した元気娘のチカは
幼馴染のハルタと再会、顧問の草壁先生に心惹かれつつ、衰退していた部の立て直しと部員集めに
奔走するが、行く手には様々な謎とミステリーが待ち受ける。

というような話でした。
作品タイトルから、内容は高校の部活を中心とした青春ラブストーリーかと思いきや、
実体は謎解きメインの探偵もの/日常系ミステリーでした。
僕は予備知識ゼロの状態で拝見したので、少し戸惑った。


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部活動のシーンには演奏風景も出てきますが、最終話を除いて表現は抑制的です。
彼らが全国大会出場という高い目標を掲げ、視聴者がそれを普通に受け入れられるのは、
響けユーフォニアムのような先行作品に触れていることと
スポ根的な姿勢に対して自動的に共感を覚えてしまうからだと思う。

でもそこにはけっきょく齟齬があって
ガチ演奏してるシーンが物足りない、もっと見たいという欲求には
この作品は応えてくれない。
要するにそういう求道的な作品ではないということ

#01において「本気で全国を目指す」といったハルタの台詞があって
チカがいとも簡単にそれに乗っかるのは
実力のあるメンバーを次々と勧誘する進行上の動機が必要なためです。
(普通の勧誘ではなく、理由があって入部をしぶる相手を強引に口説く必要がある)


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理不尽や不公平、めぐり合わせ、行き違いによって立ち留まりを余儀なくされる人、
進退極まって動けなくなってしまう人に「大丈夫だよ」と言ってあげたい。
それが謎解きを通して語られる、この作品の主たるテーマだと思う。

芹沢さんがチカにデレていく過程は実に微笑ましい
ハルタが鍵屋さんで、チカが扉を蹴って踏み込む役回りで
この関係は好バランスです。


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みなまで語らない。

・草壁先生が卒業生の特定をはぐらかしたのは何故か
・盗撮犯の処遇は描かれない、ゴリラ先生はどう処理するつもりだったのか
・七賢者はなぜ急に番組をやめると言い出したのか
・カイユウの放送にチカが殴りこむ様子(カイユウと打ち解ける過程)は描かれない
・芹沢が入部するという選択が彼女の人生にとってどういう意味を持つのか

これらは察しがつく内容ではあるのですが、作中で直接描かれない。
まあ枯淡の趣といいますか、原作小説においてはスマートでエレガントな表現だとしても、
アニメでは減算的な演出を終始一貫して仕掛けているわけではないので、
各話の結末が尻切れトンボに見えてしまうかもしれない。

でもこの作品が本当に隠しているのは各話のくわしい結末などではなく、
ハルタのすなおな感情だと僕は思う。

#01
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「僕は本気で普門館を目指したいんだ」
「どんな弱小の吹奏楽部だって、挑戦する権利は持っているはずだ」

当たり前のことを言ってるだけなんですが
これは自分にとって世界が平等でない、公平でないと感じている人の言葉です。
ハルタはマイノリティとして社会から拒絶されてる(と本人は感じている)人。
さかしいところを見せてトリックや謎をいくら解明しても、彼が得られるものは何もない。
(だから変なヘイトもたまらない。)


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チカちゃんはハルタや皆を巻き込み、問題解決に向けた大きなうねりを作る人。
つねに前のめりで失敗を恐れず、明るく元気でひたむき。気づくといつも集団の中心にいる。

そしてハルタは、そのチカちゃんがいなければ輝けないわけです。
ハルタにはチカちゃん以外に、本音をぶつけられる友達もいない。
ハルタは何でも知っていて何でも一人でできるけど、
そもそもチカちゃんがいない場所ではトラブルも起きず、
冴えない青春をぼっちで食いつぶすしかない。

ハルタから見ればチカちゃんはまったくフェアじゃない、反則的な、チートな人。
ゆえにハルタは、彼女に愛憎入り混じった複雑な感情を抱くはずなんですよ。

そのハルタのもやもやとした感情、渦巻くような怨嗟をこの作品は隠蔽し、
さわやかで清々しい青春ストーリーに擬装してる。
吹奏楽というのも、爽やか擬装の一部に過ぎない。
これがこの作品が巧妙に隠している、よこしまで悪辣な部分じゃないかな。

要するにハルタはまるで聖人みたいに描かれている。僕にはそこが嘘っぽく見えます。
ハルタは必ずどこかで動けなくなってしかるべきと思う。






#02
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ルービックキューブ、異様な作り込み

#06
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ローアングル、パン


#01
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各所タイミング合わせるの大変そうな3D背堂
横壁や天井の照明と最奥の扉で尺変化のタイミングが違うのはどうやってるのかなこれ


category: アニメ

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2016冬アニメ ラクエンロジック  

■ラクエンロジック http://luckandlogic-animation.com/




魔神「フォーリナー」の襲来から街の平和を守るため、特務機関アルカ所属の「ロジカリスト」たちは
異世界の女神と合体(=トランス)して得た超能力を駆使し、日々激闘を繰り広げていた。
女神アテナは元エース・剣美親の失われた「ロジックカード」を発見、彼を再び戦いの世界へ呼び戻す。

というような話でした。


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オリジナルアニメにカードゲームを絡めた商業展開の企画だそうで
コスチュームとか、女の子のデザインとかは非常に良く出来てると思うんですが
まあ船頭多くしてといいますか、でかい企画ほど小回りが利かないようで。

作画やCGはそれなりの高水準を維持するものの、
ゲーム用に練られたステイタス設定に脚本が縛られ、コンテ演出が縛られ、
登場人物は人数のわりに性格パターンが少なく、ツッコミ役が不在。
応用力にとぼしい役割分担のせいでバトル演出も単調、
千明孝一監督らしく未成熟な若者の苦悩も盛り込んでくるから全体的に真面目かつ物憂げで、
もっと面白くなりそうなのに今ひとつ面白くない、そんな仕上がりです。

タイトルにもなっている「ロジック」という概念が伝わりにくいのがひとつの弱点かなと思う。
要するにこの作品で連呼されてる「ロジック」って何?と聞かれてもうまく答えられない。
あと、#02終盤の「あ、なんか人間関係で面倒くさい展開になりそうだな」という引きから
#03のうんざりするようなヒューマニズムで、お客さんを一気に取り逃がしてしまう感じ。

よりクールにハードにといったヤンキーシリアスが製作側の発注だったのかと思いますが
キャラクターデザイン等、せっかくこういう多彩でカラフルで可愛らしい素材なら
もっとおバカで明るいアッパーな作品に仕上げたほうが良かったんじゃないかな。


#06
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06話は蛇神ケツァルカトルと新人ロジカリスト七星ユカリが出会うエピソードで
何もできない補欠の女子だった七星の世界が一気に拡張する、大変魅力的なプロットなんですが
なんか全然響かない。もっとドラマチックになるはずなのに、どこか淡々としている。

強制召集のせいで動機や目的意識を持ってロジカリストになってるわけではないので
盟約者候補を前にしても、七星は自分がどうしたいか、何を成し遂げたいのかを語れない。

蛇神様の欲求は満たされていないように見える。彼が七星のどういう点に興味を持ったのか、
そういう大事なところが伝わってこない。

#09
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しかし06話が今ひとつな一方で、06話と対になるこの09話の出来はすばらしい。
この各話ではロジカリストがカラッポであるということを巧みに利用し
持たざるオルガの悲痛なまでの功名心、苦悩と焦燥、陥穽にはまる過程が克明に描出される。

ルシフェルの情報を得たいのにアテナの処へだけは絶対に行けないのがよくわかる。
この各話だけは、本当にお見事。松岡禎丞のヒステリックな演技も味わい深い。





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CG、どんどん作画に近づいて違和感なくなってきてる感じ
微妙な表情づけはまだまだ難しそうだけど、バトルシーンなら問題ない





#01
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これ面白いカット。玉姫のゴーグル越しの主観視点からワンカットでドリーバックにつなぐ。
意味がわからないけど奔放で面白い。走りも綺麗だしボリューム感のあるエフェクトも良い。


#10
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オルガ、槍生成




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これは冒頭のオーバートランスだけど、シヴァか青面金剛?
この異形のデザイン攻めてて良いなあと思ったけど、再登場はなかった
あと終盤、オルガをオーバートランスさせる必要はなかった


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アニメ新シリーズの企画があるようですが、同じやり方をしたら大こけするでしょう。


category: アニメ

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